なにか新しいスポーツを始めてみたい、でも激しかったり難しいルールのスポーツはちょっと、という女性も多いのではないでしょうか。
そんなあなたにおすすめなのが「ビリヤード」です。
ビリヤードにはいろいろなルールがあり、初心者にやさしいものもあれば、本格的に楽しめるものもあります。
また、激しい動きはそんなにありませんが、意外と運動量があるスポーツでもあります。
今回は、これから始めてみようというあなたに、ビリヤードのあれこれをお伝えしていきます。
ビリヤードとは?
ビリヤードは、2つの競技に分類できます。ひとつはキャロム競技、もうひとつはポケット競技、と呼ばれます。
分かりやすい違いとしては、テーブルにボールが入るポケットがあるかどうかです。
ポケット競技にはポケットがあり、キャロム競技にはありません。
以下では、日本で競技人口の多いポケット競技について主に触れていきたいと思います。
ビリヤードゲームの種類
ビリヤードには、数多くのルールがあります。
同じ道具やテーブルを使うスポーツでありながら、ルールが違うことでまったく別のゲームをしている感覚になります。
ここでは、代表的な2つのルールを紹介します。
ナインボール
使うボールは1~9までの的球と、手球です。
9番の的球を先に落とした方が勝ちです。ただし、手球は1から順番に当てていかなければいけません。
的球を順番に狙っていく、ということを守っていれば、偶然9番がポケットに入っても勝ちとなるため、初心者でもとっつき易いルールです。
ビリヤードと言えばナインボールしか知らない、という方も多いのではないでしょうか。
エイトボール
使うボールは1~15の的球と、手球です。
1~7(ローボール)、9~15(ハイボール)の2グループに分け、プレイヤーはそのどちらかを担当します。
自身のグループの的球をポケットに落としていき、すべて落としたあとに8番の的球を落とした方の勝ちとなります。
自分のグループの的球に手玉が最初に当たらないとファールになります。
例えば、ローボール担当のプレイヤーが手球を10番の的球に当てるのようなことです。
ナインボールよりプレイに時間がかかる傾向にあるため、1ゲームを長く楽しめるルールのゲームです。
他にも、「テンボール」「14-1」「ローテーション」など、ビリヤードにはさまざまなルールが存在します。
ビリヤードで期待できる健康効果
ビリヤードは、見た目としてはあまり激しい運動をしない球技のように見えます。
しかし、その運動量は決して少ないものではありません。
プレイ中は継続的に動いているため、ある程度の運動量が見込まれます。
また、他の球技のようにケガをする可能性が低いのも魅力です。
- 筋力の保持・向上
- 基礎代謝の維持・増大
- 免疫力 UP
- 骨密度の保持
- 脳の活性化、集中力トレーニング
- メンタルヘルスへの好影響
ビリヤードをプレイすることにより、以上のような効果が期待できると言われています。
基礎代謝を上げることが期待できるのは、女性にとってうれしい点ではないでしょうか。
つまり、ダイエット効果が見込まれるということです。
無理なく安全にカロリーを消費でき、ストレス発散にもなる、というのがビリヤードをプレイする魅力のひとつと言えるでしょう。
女性プレイヤーでありがちなこと
これからビリヤードを始めようと思った女性の方には、少しだけ気に留めておいた方がいいこともあります。
手球に手が届かない…
女性プレイヤーは往々にして身長が低いことが多いです。そのため、手球に手が届かないことがあります。
そういうときのために、メカニカルブリッジというものがあるのですが、この道具も慣れないうちは扱いづらいものです。
上手になっていけば、ショットのあと手球がどこに止まるかまで計算することで、次のショットを有利な位置で始めることもできます。
ブレイクショットがうまく行かない…
体格の問題もあり、最初に行うブレイクショットでボールがうまく散らない、ということもあるようです。
ブレイクショットのコツは、パワーよりも正確性です。
細かい部分の解説はここでは省きますが、過度に力が入ると、手球にはかえって力が伝わりません。
スポーツではよくあることですが、むしろリラックスしてショットすることを心掛ける方が、力は伝わりやすいでしょう。
ビリヤードの女性プレイヤー
最近は女性のビリヤードプレイヤーが増加しており、
JPBA(日本プロポケットビリヤード連盟)に所属しているプロの女性プレイヤーも40名を越えています。
女性ビリヤードプロの中から、3名をピックアップしてみました。
江辺香織
江辺香織(えべかおり)さんは、プロのビリヤードプレイヤーとしては珍しくモデル・タレント出身の選手です。
お父さんもプロビリヤード選手です。
21歳でプロテストに合格し、女性としては最年少でプロになりました。
2011年 8月 Ozone Billiards US ミックスダブルス優勝をはじめ、数々の大会で入賞しています。
テレビにも数多く出演し、ご自身のオフィシャルサイトやYou Tubeにて、多くの情報発信をされています。
河原千尋
河原千尋(かわはらちひろ)さんは、2021年のJPBAでランキング1位に輝いた選手です。
15歳ですでにアマチュアの大会で史上最年少優勝を果たしており、2005年にプロ入りしています。
その後長らくプロのフィールドで活躍し、現在まで8度にわたり日本女子のランキング1位を達成しています。
力強くかつ正確なショットが持ち味で、世界の選手とも渡り合える「日本のエース」として君臨しています。
ご自身のビリヤード&カフェのバーも持っています。
陳思明
陳思明(チェン・スーミン)さんは中国国籍の女性ビリヤードプレイヤーです。
デビュー以降数々の大会で優勝に輝いている逸材です。
特筆すべきは、10代にして世界プール連盟(WPA)でのランキング1位に上り詰めています。
プレイスタイルは冷静沈着そのもので、ショットの際のフォームがとても美しいのも特徴です。
そのためミスもあまりなく、その強さが窺えます。
また、陳さんは、スヌーカーと言うビリヤードとちょっと似ているスポーツでも優秀な成績を収めています。
まとめ
昨今では、一般のプレイヤーにおける女子の割合も年々増加し、一桁から15%を超えるものになってきています。
どんなスポーツをしているか尋ねられて「ビリヤードをやっています」というのもなかなかカッコいいものだと思います。
かつてビリヤード映画の影響で日本にビリヤードブームが到来しましたが、近い将来ふたたびビリヤードのブームが来るかもしれませんね。