みなさんは、ビリヤードにどんな印象をお持ちでしょうか。
ビリヤードと聞くとなんとなく大人なイメージがしませんか。
ビリヤードは、撞球、または単に玉突きとも呼ばれます。
その期限は古く、なんと紀元前4世紀頃からプレーされていたとか。
発祥地には諸説ありますが、現在のビリヤードの原型となったベルメルは、古代ギリシアで生まれたという説が有力なようです。
ビリヤードは知っていて、プレーしたことのある人も多いと思いますが、細かいルールに関しては意外と知られていないのではないでしょうか。
この記事では、ビリヤードの基本的なルールや、どういった場合にファウルとなるかに関して解説していきます。
ビリヤードの基本
それでは、ビリヤードの基本を見ていきましょう。
ここでは、必要な用具、ルールについて説明していきます。
必要な用具
ビリヤードに必要な用具としては、ビリヤード台、キュー、ボールがあります。
ビリヤード台に関してはサイズなど細かい規定がありますが、通常ビリヤード場に置かれている台であれば基準を満たしている場合がほとんどです。
キューとは、ボールを突く棒のことです。
キューにも、長さ・重さに規定がありますが、市販のキューは基準を満たしているので安心できます。
ボールは通常、ビリヤード場で借りることができます。
その他に使用できる用具としては、手の滑り止めに使用するチョーク、
身長が足りなくて目的のボールを突けない場合に使用するメカニカルブリッジ、グローブがあります。
これらの補助的な用具に関しても細かい規定があり、例えばチョークでマーキングしたり、
チョークをテーブルに置いて目印にすることは禁止されています。
また、キューで突くボールを手球またはキューボールと呼び、狙っているボールを的球またはオブジェクトボールと呼びます。
手球は基本的に白に近い色で、観客から回転が分かりやすいように点が描かれているものもあります。
これに対して的球はさまざまな色に着色されていて、手球と区別がしやすくなっています。
的球には番号の描かれているものもあります。
ルール
ビリヤードは基本的に2人でプレーするスポーツです。
そして、一方の選手がミスショットをすることにより、プレーヤーが交代となります。
逆に言えば、ミスショットがない限り、もう一方の選手にショット権が移ることはありません。
ミスショットには各種ファウルも含まれます。
このほか、マナーとしてタバコをくわえてプレーしないこと、テーブルにもたれかからないこと、
的球をキューで突かないことなどが定められています。
また、ビリヤードのゴールは1〜9番までの的球を、順番にテーブルの穴に落とすことです。
テーブルの穴に的球を落とすことはポケットと呼ばれ、9番ボールを先にポケットしたプレーヤーが勝ちます。
ビリヤードのファウル〜ノークッションファーとは〜
ノークッションファーとは、手球が的球に当たった後、手球も的球もクッションせず、かつ、ポケットもしない場合を指します。
これは、ビリヤードを始めたばかりの初心者が見落としがちなファウルです。
相手のファウルを指摘せずに、結果的にゲームに負けてしまうことも少なくないですので、試合中には必ず指摘するようにしましょう。
そのほかのファウル
それでは、ビリヤードのファウルについて詳しくみていきましょう。
ビリヤードのファウルには次の7種類があります。
スクラッチ
まずはスクラッチと呼ばれるファウルについてです。
スクラッチとは、手球をテーブルの穴に落としてしまうことを言います。
ビリヤードでポケットするべきなのは、手球ではなく的球なので、手球をポケットしてしまった場合、ファウルとなるのです。
球触り
球触りとは、キュー以外のもの、つまりプレーヤーの衣服や手、髪などでボールを触ることを言います。
従って、髪の長いプレーヤーはこのファウルを避けるために、髪をまとめるなどの準備が必要でしょう。
しかし、アメリカでは故意による球触り以外はファウルとせず、
相手プレーヤーが球を元の位置に戻すなどでファウルとしてはノーカウントにする場合もあります。
また、アメリカ以外にも着衣やネクタイによる球触りに関してはスルーしてもらえることも多いようです。
ビリヤードでは、相手がファウルをすると、手球を任意の場所に置くことができます。
これをフリーボールと言いますが、フリーボール時には球触りのファウルは適用されません。
球を突くときに両足ともに床についていない時
ショットの瞬間には、たとえ片足のつま先だけでも良いので、床についていなければファウルとなります。
残っている的球の位置によっては、どうしても突き辛い場合があり、身を乗り出してショットをすることも多々あります。
2度突き
2度突きとは、一度のショットで2回以上手球を突くことを言います。
手球と的球が接触していたり、この2つが近い位置にある場合のショットをプッシュショットと言いますが、
プッシュショットの際に2度突きが起こりやすくなります。
意図的に2度突くことはあまりないと思われますが、手球と的球が自然と2回以上接触してしまうとファウルになってしまいます。
目的の的球に当たらなかった場合
ナインボールというルールでプレーする際、狙うべきなのはテーブルに残っている的球の中で一番数の小さいボールです。
目的の的球に当たらなかったり、違う球に当たってしまった場合はファウルとなります。
この時、もし目的外の的球がポケットしてしまった場合でも、テーブルに戻さなくても良いことになっています。
ボールがテーブルの外に出た時
あまりないのですが、手球や的球がテーブル外に落ちてしまった場合はファウルとなります。
ビリヤードのテーブルは、ボールが床に落ちるのを防ぐために、周囲に枠があります。
しかし、勢いよくボールを突いた場合に場外ファウルとなる場合があります。
特にブレイクショットの際に見られるようです。
この場合、ブレイクショットにより散った球はそのままで、相手のフリーボールでゲームが続行されます。
ファウルしたらどうすれば良い?
これらのファウルをしてしまった後、プレーヤーはどうすれば良いのでしょうか。
次の3つの場合によって対応が変わってきます。
的球が入らなかった場合
この場合は相手のフリーボールでゲーム再開となります。
相手は好きな位置に手球を置くことができるので、
お互い9番ボールだけ残しているような拮抗した試合状況の場合だと命運を分けることになってしまいます。
ゲーム終盤のファウルは命取りと言えるでしょう。
9番ボールがポケットした場合
ファウルした際に9番ボールが穴に入ってしまった場合はどうなるのでしょう。
このときは9番ボールが最初にあった場所に戻し、ゲームを再開となります。
手球は任意の場所に置くことができます。
テキサスエクスプレスルール
テキサスエクスプレスルールとは、的球もポケットしたが、的球以外の球もポケットしてしまった場合に適用される特殊ルールを指します。
的球と手球が両方ポケットしてしまう場合がなどが、これに該当します。
この場合、ポケットした的球はそのままにして、手球を任意の場所に置いてプレー再開となります。
まとめ
ビリヤードの基本的なルールや、どのような場合にファウルとなるかを見てきました。
最初の頃は相手のノークッションファーを見逃さないように、ビリヤードを楽しんでみてください。