クリケットは日本ではあまり知られていないスポーツですが、世界でサッカーの次に競技人口の多いスポーツです。
世界中で人気であり、人々があこがれるクリケットは、日本でもたくさんの人に知ってもらうことで、
きっと人気が出ると思います。
そこで、クリケット観戦の魅力をお伝えします。
目次
クリケットの基本的なことをざっくりと
クリケットは野球の原型といわれているスポーツで、ルールは野球に似ているところがたくさんあります。
基本的には、投手とキャッチャーがいて、投手が投げたボールを打者が打つ、守備の選手は打たれたボールを取ってアウトにする、といったかんじです。
クリケットでつかう主な道具
- クリケットバット・・平べったく野球のバットより重い。
- クリケットボール・・コルクで作られた芯にウールの糸を巻いて皮革で包んだもので、野球の硬式球くらいの硬さのもの。
- グローブ・・キーパーが使う(守備は素手なので使わない)
- ウィケット・・ボールがふれて倒れるとアウトになるもの。
競技場
フィールドは直径約140メートルの楕円形で、そのなかで長さ約20メートルの長方形のピッチを中心に、各チームが攻撃と守備を交互に行います。
簡単なルール
- 1チーム11人、2チームで行われます。
- 攻撃と守備を1回ずつの1イニング制か、攻撃と守備を2回ずつの2イニング制で行われます。
- 攻守の交代は、守備のチームが攻撃のチームから10個のアウトを取るか、規定投球数を投げ切ったときです。
- クリケットには三振はありません。
- 「フィールダー」という守備の選手9人はポジションはどの位置にいてもよく、変更はいつでもできます。また「ボーラー」といわれる投手が片側のウィケットの近くに、「ウィケット・キーパー」といわれる捕手が反対側のウィケットの近くに位置します。
- 「バッツマン」といわれる打者の2人がグラウンドにはいり、そのうちの「ストライカー」がウィケットキーパーがいる側のウィケットの前に立ってバッティングをして、「ノンストライカー」は逆側のウィケットの近くに立ちます。
- 片方のバッツマンだけが入っただけだと得点は入らず、2人のバッツマンがお互いに反対側のホッピングクリースのラインをまたぐことで1点が入ります。
- ボウラー(投手)は投げるときにひじを曲げてはいけません。
- フィールダーは素手で打球を処理します。なんと、グローブなし!
- 規定投球数は大会によってちがい、正式な試合では各チーム120球ずつの「T20形式」(試合時間 約3時間)と、300球ずつの「ワンデー形式」(試合時間 約7時間)が主流です。
- イニングが終了した時点で得点の多いチームの勝利です。
- 長時間になる試合があるため、片方のチームの攻撃が終わるとティータイムや、ランチタイムがあります。
冬季オリンピックのカーリングで話題になった「もぐもぐタイム」のようなものですかね。
クリケットのルールに関しては、経験者でも、知らない人に説明ができないくらい複雑すぎるようです。
クリケット観戦の魅力
攻撃のみどころ
- アウトになるまで打ち続けることができるクリケットは、同じ選手がずっと打席に立っている状態になることがあり、アウトになるまでひとりの選手が何点でも得点できます。
- アウトを取られるまでは、なるべく多くの点数を取りたいので、ただ打つだけではない攻め方が必要になります。
- 打ち上げてしまうと、ノーバウンドでボールをとられてアウトになってしまう可能性があるので、攻撃序盤は絶対にアウトにならないよう、ゴロを打ってコツコツと点数をとる攻め方が必要です。
- 打球がバウンダリーを越えると高得点になるので、1打も無駄にできない終盤では特にバッツマンはバウンダリー越えを狙ってとにかく遠くへ打ちまくります。
- クリケットでは、野球でいうところのファウルゾーンがないところも魅力です。前後にも、横にも打っていいので、いろいろな方法で打ちます。また、打ち損じや当たりどころが悪い場合などでも、走れば得点につながるんです。
- ファウルも三振もなく、ゴロでは走らなくていいので、なかなかアウトにならず、試合時間が長くなります。
このことから、得点の入り方のパターンが豊富なのがわかります。
「え?そのパターンの得点!?」ということもありそうで、おもしろいですね。
守備のみどころ
- 「これはムリかも・・」と思った打球も素手で走り込みながらのダイビングキャッチ!こんなスーパープレーは会場を熱気に包みこみます。
- どこへ飛ぶかわからないチップしたボールをとっさの判断でキャッチするのがウィケットキーパーのうでのみせどころです。
- 高得点につながるバウンダリーを越えを全力で阻止します。たとえ宙に浮いた打球とからだがバウンダリーの外に出ていたとしても、着地する前にバウンダリー内に返球していれば阻止成功です。
そのほかのみどころ
- 試合時間がとても長いことも魅力の1つです。最長で5日間!!これはテストマッチという、世界上位10カ国同士の対戦でのみ行われる伝統的な試合のときだそうで、この試合では球数制限がありません。普段の試合はここまでになることはないようです。
- テレビで観戦する場合は、テレビ画面のはしに、「-(ハイフン)」や「/(スラッシュ)」で区切られた数字が出ます。これは、例えば「150-2」または「150/2」と出ていたら、150が「現在の得点」で2が「ウィケット(アウト)」の数ということです。
- 試合の終盤になると、ウィケットの残り人数、残りの球数、勝つためには何点必要かなどが表示されます。
- クリケットはいろいろな戦略があり、追いつかないほどの点差でも勝利できる可能性があり、大逆転をすることもあります。
まとめ
試合時間の長いクリケットは、のんびりだらだらとやっている印象を受ける人もいるかもしれませんが、実際は、興奮するシーンがたくさんあります。
これはどのスポーツにも共通しますが、試合終了まで諦めずに戦う姿や、奇跡の大逆転を見ると興奮しますし、感動しますよね。