有名女性芸能人などがゲーム好きを公言し、自身の動画配信チャンネルでプレイ実況をするのもめずらしくない世の中ですが
「eスポーツ」に限って言えばまだまだ女性プレイヤーは少ないようです。
今回は「eスポーツ」をプレイするプレイヤーの中で男女比が生まれたさまざまな要因を解説していきます。
eスポーツの種目と日本の人口の男女比
まずは「eスポーツ」の種目の確認と現在の日本の人口で男女比がどのくらいあるのかを確認していきましょう。
eスポーツの種目と代表的なタイトル
【格闘ゲーム】
- 「ストリートファイターV」
- 「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」
【スポーツ】
- 「FIFAシリーズ」
- 「ウイニングイレブン」
【MOBA(Multiplayer Online Battle Arena「マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ」)】
- 「リーグ・オブ・レジェンド」
- 「ドータ2」
【シューター(FPSとTPS)】
- FPS 「レインボーシックスシージ」「エーペックスレジェンズ」
- TPS 「フォートナイト」「スプラトゥーン2」
【DCG(Digital Card Game「デジタルカードゲーム」)】
- 「レジェンド・オブ・ルーンテラ」
- 「シャドウバース」
【RTG(Real Time Strategy「リアルタイムストラテジー」)】
- 「クラッシュ・ロワイヤル」
- 「スタークラフト2」
【パズル】
- 「ぷよぷよeスポーツ」
- 「パズル&ドラゴンズ」
2021年度 日本の人口における男女比
次に日本の人口についてです。日本の総人口は約1億2557万人で、男性が約6109万人 女性が約6448万人だそうです。
総人口で言えば女性の方が人口が多いのですが、今回は「eスポーツ」をプレイする人口を見ていきたいので年齢別の人口に注目してください。
人口の単位は「万人」です。
年齢 | 男性 | 女性 |
0~4歳 | 238 | 226 |
5~9 | 256 | 244 |
10~14 | 274 | 261 |
15~19 | 289 | 276 |
20~24 | 330 | 308 |
25~29 | 324 | 303 |
30~34 | 333 | 319 |
35~39 | 373 | 363 |
40~44 | 421 | 411 |
45~49 | 494 | 484 |
50~54 | 438 | 432 |
55~59 | 398 | 399 |
60~64 | 366 | 375 |
65~69 | 394 | 419 |
70~74 | 443 | 496 |
75~79 | 312 | 388 |
80~84 | 226 | 317 |
85~89 | 136 | 243 |
90~94 | 52 | 133 |
95~99 | 10 | 44 |
100~ | 1 | 7 |
人 口 推 計- 2021年(令和3年) 1 月 報 -総務省統計局より引用
0歳から54歳までは男性人口の方が多く、55歳以降に女性人口が多くなっていきます。
ゲーム(eスポーツに限りません)をプレイする人が多いのは54歳までか55歳以上のどちらでしょうか。
一般的に考えると54歳以下の方、そして10代・20代・30代がゲームをプレイする人数が多くなります。
10代から30代の人口では男性の方が多いので「eスポーツ」をする人口も必然的に男性の方が多くなります。
55歳以上の女性とゲームの関係
ここからは人口の男女比が逆転する55歳以上の女性たちとゲームの関係を見ていきましょう。
55歳以上の女性はどのくらい「eスポーツ」をプレイするのでしょうか。
日本で「eスポーツ」が認識されるようになったのはいつ頃?
世界で「eスポーツ」という単語が使われ始めるようになったのは2000年のことでした。
2000年10月に「eスポーツ」のオリンピックと言われる「WCGC(World Cyber Games Challenge)」という大会が韓国で開催されました。
その後20007年12月に「eスポーツ日韓戦」が開催され、2011年11月に「第1回eスポーツJAPAN CUP」が開催されました。
ですが、日本での知名度はまだ低く2013年4月に「eスポーツ」の大会を企画・運営する会社である「Japan Competitive Gaming(JCG)」
がやっと設立されました。
だれもが聞いてすぐに分かるような「eスポーツ」の協会である
「一般社団法人 日本eスポーツ協会(JeSPA)」が設立されたのは2015年の4月のこと。
1966年以前に生まれている彼女たちが49歳以上のことです。
ゲームに対する世間の認識
「eスポーツ」の種目の1つである格闘ゲームは1990年代に日本でブームになりましたが、1966年以前に生まれている彼女たちは24歳以上。
1983年7月に家庭用ゲーム機の「ファミコン」が登場するまではゲームをするにはゲームセンターへ行く。のが一般的でした。
日本では1978年に「スペースインベーダー(インベーダーゲーム)」が登場したことにより、社会的にゲームブームが到来していました。
ファミコンの登場により家庭でもゲームが楽しめるようにはなりましたが、2000年3月に同じく家庭用ゲーム機の「プレイステーション2」が
発売されるまでは作品のリリースやクオリティはアーケードゲームにはかないませんでした。
そのため1990年代はゲームをするには「ゲームセンターへ行く」という価値観が残っていました。
ですが、1995年に「プリクラ」が登場したことで女子高生がゲームセンターに入りやすくなるまでは
若い女性にとってゲームセンターは入りづらい場所でした。
そして、ゲームセンターにあまり良い印象が無かったことから、ゲームそのものに対しても世間的にあまり良い印象はありませんでした。
ゲームをプレイする場所の変化
2000年3月に「プレイステーション2」が発売され家庭でもクオリティの高いゲームが楽しめるようになり、
2003年に家庭用「光回線」が登場したことで家庭でもっと気軽にゲームが楽しめるようになりました。
今ではほとんどの人が持っているスマホは、2008年に日本で初めてiPhoneが発売されました。
また、今では当たり前の無線LANや「Wi-Fi」が登場したのは2000年代後半です。
1966年生まれだとしても2000年で34歳。子育て中ならばこどもと一緒に家庭でゲームを楽しんでいたかもしれません。
ですが、スマホが普及してスマホで「eスポーツ」種目を楽しめるようになるのは早くても2008年以降。一番若くても42歳以上です。
まとめ
インターネットが整備され、だれもがスマホを持つようになった今、ゲーム全般はもちろん「eスポーツ」を気軽にたのしめるようになりました。
しかし、だれもが気軽に楽しめるようになったのは本当にここ10年から20年の間です。
男女の人口比が逆転する55歳以上の女性たちにとっては「eスポーツ」はおろか、ゲーム自体が今ほど気軽に楽しめなかった時代背景を考えると、
今の「eスポーツ」をプレイする人口の男女比の原因が分かります。
現在は気軽に「eスポーツ」を楽しめる環境が整い、より多くの人が「eスポーツ」をプレイするようになりました。
ですので今後の「eスポーツ」プレイ人口の男女比についてはきっと今よりも差が縮まっていくことが考えられるでしょう。