F1ドライバーにみるモータースポーツの凄さに迫ってみた!

モータスポーツというのは、自動車の文化とともに育ってきた歴史あるスポーツです。

「人より速く走りたい」という人間の競争心が、更なるドライビング技術の向上、

更なる高性能な車両の開発などの技術の底上げを引き起こしてきました。

そしてレースという場でその技術を競い合い、F1という世界最高峰のレースカテゴリーが誕生しました。

ただ車を運転してるだけじゃん」と素人的には思うかもしれませんが、

その車を運転することがいかに大変なことなのかについてF1の世界を覗き見ることで紹介していきます。

スポーツとしての運転

車を運転する上で逃れなれないのが、前後左右に発生する「G」と呼ばれる力です。

「G」というのは重力加速度のことで、1Gが重力と等しくなります。

加速する時は後方に押さえつけられる方向、減速する時は前方に押し出される方向、

また左右に曲がろうとした際は曲がる方向と反対の方向に「G」が発生します。

この「G」というのは普通に街中を運転していれば大なり小なり発生していますので力のイメージはできるかと思いますが、

スポーツとして車を走らせる場合はその力が凄まじい強さになるのです。

まず力一杯ブレーキを踏んだ場合を例にみますと、この時に発生するのが減速Gで、一般的な乗用車においては1G程度です。

タイヤがロックすると車両全体が滑ることになりますので発生するG自体は弱まりますが、

最近の車両はABSと呼ばれるタイヤロック防止制御が備わっているため、フルブレーキ時はほぼ車両の限界レベルでの減速が可能となります。

そして、左右に曲がる際は車両の速度と曲がる角度によって遠心力によるGが発生しますが、こちらも一般の乗用車においては1G近くになります。

ちなみに、1Gというのはどのくらいの力になるかと言いますと、

『力 = 重さ × 加速度』

という関係性となりますので、体重60kgの人に1Gがかかった場合は、60kgの力がかかっているということになります。

モータースポーツの場合『いかに速く走るか』というのがテーマですから、車両の限界付近を維持して走ることになります。

ゆえに、常に前後左右に発生するGに耐えながら車を的確に走らせる必要があるのです。

これが自動車レースがモータースポーツと言われる所以です。

異次元の乗り物F1の凄さとは?

F1というのは「フォーミュラ1」の略称で、世界最高峰のモータースポーツです。

一切の無駄が省かれたその車両は700kgにも満たない重量です。

一般的なスポーツタイプの乗用車は1,300kg〜1,500kg程度ですので、いかにF1が軽い車両かということが分かると思います。

そして、軽さだけでなく、凄まじいパワーを出すエンジン、強力なグリップを生み出すタイヤ、あっという間に減速するブレーキ、

地面に張り付くくらい強力なダウンフォースを作り出すウイングなど、全ての部品が速く走るために洗礼されたものなのです。

このような史上最速を誇る車両が繰り出す「G」も史上最強で、コーナリングやブレーキングでは4G以上の力がかかっています。

一般の人では1Gに耐えるのも必死なレベルですが、その4倍以上のGに耐えながら運転しているということなのです。

そして、実はF1の車両規定は毎年のように変更されています。

年々速くなり過ぎて危険が増していく車両に対して、速さを抑えるようなルール変更がされてきた歴史があります。

しかしながら、各チームの素晴らしい技術によって、そのルールの範囲内で更に速い車両を製作してしまうのです。

それゆえ、速さを抑え込むようなルール変更を繰り返していながら、各コースのベストタイムは年々更新されているという状態が生まれています。

昔から異次元の車両でしたが、その進化も異次元なのです。

F1はスプリントでもあり耐久でもある

F1のレースは速さを競うスプリントレースと思われがちですが、実は耐久的要素も強く、速いだけでは勝てないとも言われています。

その理由の一つとして決勝レースの距離の長さが挙げられますが、原則として305kmを超える最少の周回数で設定されます。

コースのレイアウトにもよりますが、時間としては1時間半から2時間程度走り続けることになります。

300kmもの距離を4Gを超える荷重を身体に受けながら運転し続けなければならないのです。

また、安全性確保のために、フルフェイスのヘルメット、耐火スーツの着用も義務付けられており、コクピット内は灼熱の状態ですので、

暑さに耐える必要もあります。

そしてただ速く走ればいいだけでなく、タイヤの消耗を考えながらのペース配分、交換のためのピットインのタイミング、

ライバルとの駆け引きなど、レースを勝つために様々な戦略をチームと相談しながら走り続けており、考えることも山ほどあるのです。

頭脳もフルに働かせながら、肉体を酷使して走り続ける。それがF1の世界です。

世界でわずか20人!?F1ドライバーの凄さ

そんな異次元のF1を操るF1ドライバーも言うまでもなく異次元の能力を持った人たちです。

ズバ抜けた運転技術

当たり前と言えば当たり前ですが、車の運転技術は人並み外れた技術が要求されます。

ただ速く走る技術はもちろんのこと、毎周安定して走らせる技術、タイヤをいたわりながら丁寧に速く走る技術、

他車とぶつからないように走らせる車幅感覚など、様々な技術が異次元レベルです。

Gに耐える身体

先に述べたように強烈なGが発生している中での運転ですから、それに耐えることができる体力が必要となります。

特に首の筋肉は他のスポーツ選手ではみられないほどの過酷なトレーニングをして鍛え抜かれており、

4Gを超えるコーナリングGに対してもビクともしない筋力を持っています。

また、太いタイヤを持つF1の車両ですから、ハンドル操作にも物凄い筋力が要求されます。

一般の乗用車の様な乗り心地は皆無な車両ですから、路面の凹凸などの衝撃がダイレクトに伝わってきますので、

そういう外乱に対しても操舵角を乱されないように抑え込む必要もあるのです。

極限状態での集中力

限界ギリギリで攻めているときのF1ドライバーの心拍数は常に高く、平均で140、高い時には190近くになると言われています。

そのような状況下で的確に車両をコントロールしながら走り続けるため、集中力も常に高めておく必要があります。

このように過酷な環境下ので運転であり、並大抵の身体能力ではまともに走らせることすらできません。

わずか20人の精鋭たち

2021年は10チームが参加していますが、1チーム2人体制です。

それゆえ、1シーズンに参加しているF1ドライバーはわずか20人の狭き門でもあります。

まとめ

F1の世界は次元が違い過ぎて想像するのも難しいかもしれませんが、モータースポーツというのは想像以上に過酷で厳しい世界です。

身近なところでいくと、最近では本格的なレーシングカートをレンタルして走らせられるサーキットが増えています。

10分単位で区切られているシステムが多く一見短い時間とも思いますが、特に鍛えてもいない状態で運転すると、

わずか10分でも腕がパンパンになり、身体も汗だくで、ボロボロになってしまいます。

側から見ているとそれほど速度も出ていないのですが、実際に運転してみるとカート特有のハンドルの重さ、横Gの凄さが体験することができます。

こういう場所であれば、気軽にモータースポーツに触れることもできますので、興味がある方は行ってみることをお勧めします。

実際にその世界に触れると、次に観戦する際にもまた違った視野になり、よりF1ドライバーの凄さに気付けると思います。

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