競馬に競輪、パチンコなど日本国内で遊べるギャンブルは様々ありますが「どれぐらいの人がギャンブルをしているんだろう」と気になったことはありませんか。
また普段からギャンブルをしている人の中には、近年ギャンブル人口が増えているのか減っているのか疑問を持つ人もいるかもしれません。
この記事では、国内ギャンブルのそれぞれの人口や、売上の推移について紹介していきます。
日本はギャンブル禁止のギャンブル大国!
日本はギャンブルが禁止の国であるとご存知の方も多いはず。国内でギャンブルを行うと賭博罪という罪で罰せられます。
「じゃあパチンコや競馬はどうなるの?」と思うかもしれませんが、競馬や競艇などの公営ギャンブルと呼ばれるものは、例外として国に認められているギャンブル。
ちなみにパチンコは遊戯として扱われているため、グレーゾーンですが法律上はギャンブルではありません。
しかしギャンブル禁止の日本ですが、世界と比べてもギャンブルにお金を使う人が多い国です。
アメリカ経済誌の『フォーブス』が発表した、ギャンブル損失額ランキングによると日本はアメリカ・中国に次いで第3位。
つまりギャンブルで損したお金が世界で3番目に多いのです。
アメリカや中国のようにカジノを持たない日本ですが、このように意外にも多くの金額をギャンブルに使っています。
では、それぞれのギャンブル人口はどのようになっているのでしょうか。
ギャンブルごとの人口
ここからは競馬・競輪・競艇・オートレース・宝くじといった公営ギャンブルと、パチンコの人口を見ていきます。
パチンコ
パチンコの遊戯人口と売上の推移
年 | 売上 | 遊戯人口 |
2015年 | 23兆2,290億円 | 1,070万人 |
2016年 | 20兆4,180億円 | 940万人 |
2017年 | 19兆5,400億円 | 900万人 |
2018年 | 20兆7,000億円 | 950万人 |
2019年 | 20兆円 | 890万人 |
直近5年間の人口を見ると、多少の上下はありますが徐々に減少しているのがわかります。
しかし長期的に考えると、遊戯人口は1995年の2,900万人をピークに少しづつ減少傾向。
また売上に関しても、2005年の34兆8,620億をピークに減少しています。
この理由としてはパチンコの他にも娯楽が増えたこともありますが、出玉の上限などの規制強化により「勝てなくなった」ユーザーがパチンコ離れしたのではないかという見方もあります。
競輪
競輪の入場者数と売上
年 | 売上 | 入場者数(1日当たり) |
2015年 | 6,308億円 | 1,676人 |
2016年 | 6,346億円 | 1,602人 |
2017年 | 6,400億円 | 1,499人 |
2018年 | 6,541億円 | 1,416人 |
2019年 | 6,605億円 | 1,275人 |
競輪については全体の人口ではなく1日当たりの入場者数になりますが、こちらも減少していると言えます。
一方で売上に関しては、2013年以来6年連続で右肩上がりになっています。
これはネットで通常のレースの車券が買えるようになったことや、夜9時以降に開催するミッドナイト競輪を拡大したことによるものでしょう。
ネット上のみで参加できるため、仕事帰りの若い世代も観戦しやすく入場者数の減少に対して売上が上がっているものと言えます。
競馬
競馬の参加人数と売上
年 | 売上 | 参加人数 |
2015年 | 2兆5,833億9,186万9,800円 | 1億6585万9,812人 |
2016年 | 2兆6,708億8,026万1,600円 | 1億7,030万1,035人 |
2017年 | 2兆7,476億6,248万4,800円 | 1億7,772万1,162人 |
2018年 | 2兆7,950億830万4,000円 | 1億7,817万5,447人 |
2019年 | 2兆8,817億8,866万1,700円 | 1億8,229万6,332人 |
出典:日本中央競馬会
この5年を見ると、参加人数・売上ともに増加傾向にあるのがわかります。
ピーク時である1997年の4兆円と比較すると減少はしていますが、8年連続の売上増加。
特にここ数年では若手人気俳優を起用したテレビCMや、女性客向けのリフレッシュルームなど新しいユーザー層へのアピールによって回復してきています。
競艇(ボートレース)
競艇の利用者数と売上
年 | 売上 | 利用者数 |
2015年 | 9952億8819万2100円 | 1億9145万3836人 |
2016年 | 1兆338億2066万9600円 | 2億1203万7949人 |
2017年 | 1兆875億3411万6500円 | 2億4174万9057人 |
2018年 | 1兆2378億8060万7300円 | 2億9221万5016人 |
2019年 | 1兆3727億9264万700円 | 3億2994万9887人 |
上の数字を見ると競艇の利用者数・売上ともに、この5年で拡大していることがわかります。
また、2020年の速報値では人口は3億5,033万7,951人と前年比で若干減少しているものの、売上は1兆9,014億8,760万2,100円と120%以上の成長をしています。
競輪と同様に、田中圭などの人気俳優を起用したCMをテレビで見かけることが多くなったのではないでしょうか。
加えてCM内では「競艇」というワードを使わず、「ボートレース」とあえてカタカナで打ち出すことで以前の古くさいイメージを払拭することに成功しています。
オートレース
オートレースの入場者数と売上
年 | 売上 | 入場者数(1日当たり) |
2015年 | 678億円 | 3,595人 |
2016年 | 654億円 | 3,724人 |
2017年 | 660億円 | 3,519人 |
2018年 | 704億円 | 3,278人 |
2019年 | 739億円 | 2,854人 |
オートレースも競輪と同じく1日当たりの入場者数です。
入場者数と売上の推移に関しても、競輪と同じような変遷になっています。
入場者数の減少に対して売上が拡大しているのは、ネット・電話での車券購入数が大幅に増加していることが要因。
ミッドナイトオートレースも好調で、こうしたネットでの集客に注力していく流れになっていくでしょう。
宝くじ
宝くじの人口
年 | 人口(購入経験者) |
2013年 | 8,344万人 |
2016年 | 8,115万人 |
出典:宝くじ公式サイト
宝くじの売上
年 | 売上 |
2013年 | 9,445億円 |
2014年 | 9,007億円 |
2015年 | 9,154億円 |
2016年 | 8,452億円 |
2017年 | 7,866億円 |
出典:総務省
宝くじに関しては、平成28年と平成25年の調査結果を比較すると人口が減少していることがわかります。
原因は45%前後という、公営ギャンブルの中でも最も低い還元率でしょう(他の公営ギャンブルは70%前後)。
またネットでの購入が開始されるのも他の公営ギャンブルよりも遅く、若者層の獲得に難航しているのも一因です。
まとめ
ここまで、パチンコや公営ギャンブルの人口と売上の推移を紹介しました。
今回の内容をまとめると、
・競馬・競艇は人口と売上ともに成長
・競輪・オートレースは利用者数減少も売上拡大
・ネットで観戦・購入ができるギャンブルが人気
という結果になりました。
特にスポーツ要素の強い競馬・競輪・競艇・オートレースに関しては、各レース場をテーマパーク的にリニューアルしている傾向があります。
子供が遊べるエリアを作ったりグルメを充実させたりと、ファミリー層や女性客へのアピールを成功させたギャンブルが売上回復に向かっているようです。
まだまだ新たな取り組みが見られるギャンブル業界。
これを機にいつもと違うギャンブルを始めてみるのもどうでしょうか?