マイナーなスポーツであるハーリングはアイルランドで主に行われているスポーツです。
今回はそんなハーリングの起源とルールなどを紹介します。
ハーリングとは
ハーリングはハーリー、またはカモーンと呼ばれるスティックとスリオタールと呼ばれるボールを使用して行う屋外スポーツです。
15人1チームとなってプレイし、1試合は70分です。
アイルランドでの伝統的スポーツ、ゲーリック・ゲームズの一つとされています。
ゴールにボールを入れる競技でハーリングの特徴はボールの速度です。
ハーリングのボールの速度は時速150km以上ともいわれていてこの速度はスポーツにおいて史上最速といわれます。
ハーリングに使用するスティックは全長97センチ以下が基準とされていて、ボールは直径が7センチ前後、重さは110〜120gです。
ボールは皮で覆われた硬めの作りになっているため、ハーリングを行うときは安全のためにヘルメットを着用することをおすすめします。
ハーリングの起源
ハーリングはアイルランドのケルト族という民族から起源したスポーツです。
北西ヨーロッパに位置するアイルランドを中心に行われていてスコットランドの「シンティ」、
イングランドやウェールズの「バンディ」に似ています。
ハーリングの歴史
歴史上でハーリングが出てくるのはアイルランドの神話にあるモイトゥラの戦いという紀元前14世紀頃に起こった出来事です。
ケルト神話では神の一族とされるトゥアハ・デ・ダナーンがフィル・ボルグというアイルランドの移民を
ハーリングと戦闘の両方で破ったとされています。
その他にも様々なハーリングに関する出来事がアイルランドの話に出てきます。
アイルランドではハーリングは人気のあるスポーツです。
ハーリングはホッケーの原型とされていてアイルランドに伝わる妖精たちのなかで盛んに行われていたともされています。
アイルランドでは無形文化遺産にも登録されており、ハーリングの試合にはたくさんの人々が足を運びます。
現在は?
ハーリングのナショナルチームはアイルランドにしか存在しませんが、ハーリングスポーツは世界中に存在します。
国際的な試合は類似するスポーツであるスコットランドのスポーツ、シンティのチームとともにルールを少し変更して行っています。
ハーリングのルール
1チーム15人でハーリングのチームはつくられます。
ゴールキーパーが1人、フォワード6人、ミッドフィルダーが2人、そしてディフェンダーが6人で構成されます。
ハーリングのフィールドコートは類似するスポーツであるサッカーやラグビーと比べてかなり大きい作りになっています。
長さが140m、幅は80mもあるためとても広く、体力をとても使うスポーツです。
1試合は70分となっていますが、間で休憩が入り前半と後半にわかれて試合をします。
サッカーなどと同様にゴールに多く得点を入れた方の勝利になりますが、いれ方により獲得できる点数が異なります。
ゴールはラグビーのような形ですが、ゴールの下の方にはサッカーネットのようなものも張られています。
獲得できる得点は上部であれば1点、下のネットが張られている方であれば3点獲得できます。
サッカーとは異なり、ボールを手で持つことは良しとされていますが4秒間、もしくは4歩しかボールを持ったまま動くことはできません。
他にも禁止されているのはスティックで選手を攻撃することです。タックルは許されます。
まとめ
日本ではまだあまり知られていないハーリングですがアイルランドではとても人気のある伝統的なスポーツです。
ぜひこの機会にハーリングの起源とスポーツを知って試合を見てみてはいかがでしょうか。