大相撲において2番目に地位が高いのが「大関」です。
昇進後は昇進伝達式も執り行われ、これは新横綱と新大関が誕生したときのみ行われます。
大関に昇進後にすぐに横綱に昇進する力士もいますが、逆になかなか横綱になれずに大関に留まる力士も多くいます。
そこで、今回は大関の在位数をランキングTOP5を紹介していきます。
大関とは何?
大関(おおぜき)とは大相撲の力士の地位のことを指します。
明治時代より前は大関が大相撲において最高位でしたが、明治時代に入り「横綱」の地位が誕生し、
大相撲において上から2番目の地位となりました。
大関と呼ばれるようになった理由は?
元々は最上位の力士のことを「最手(ほて)」呼んでいましたが、室町時代頃に強い力士のことを「関(せき)」と呼ぶように変わりました。
最上位の意味でもある「大」を頭文字とし、最も強い力士のことを「大関」と呼ぶようになったと言われています。
大関という地位が出来たのは1699年(元禄12年)で京都相撲の番付に大関が登場したの最初です。
大関昇進の条件
時代によって大関に昇進する基準は様々ですが、
現在では大関より前の関脇・小結の番付で3場所続けて良い成績を残した力士が大関に昇進するというケースが多いです。
大関昇進の目安としては3場所連続で通算33勝以上の勝ち星となっています。
しかし、この数字はあくまでも目安で過去に朝乃山という力士は3場所連続の勝利数が32勝の勝ち星で大関昇進を果たしています。
朝乃山の場合は、直近6場所のうち5場所で10勝以上していたことや、幕内最高優勝や年間最多勝などの実績が決め手となり大関昇進となりました。
あくまでも3場所連続で通算33勝以上で大関昇進というのは目安で正式な昇進条件ではないということになります。
昇進があれば降格の条件もあり、大関に昇進して2場所連続で負け越すと関脇に降格となります。
しかし、その翌場所に10勝以上すれば復帰できるという条件もあります。
大関在位ランキングTOP5
それでは、大関在位ランキングを5名紹介していきます。
5位 北天佑勝彦(ほくてんゆう かつひこ)
名前 | 北天佑 勝彦 |
生年月日 | 1960年8月8日 |
出身地 | 北海道室蘭市 |
身長 | 183cm |
体重(現役) | 149kg |
在位数 | 44場所 |
通算成績 | 645勝413敗47休 |
優勝回数 | 2回 |
最高位 | 大関 |
北天佑勝彦さんは1976年から1990年まで活躍した力士です。
ルックスが非常に良かったことから女性人気が高かった力士でもあります。
現役引退後は年寄「二十三」を襲名し、部屋付き親方として力士の指導をしていましたが、
腎臓がんのため45歳という若さで亡くなっています。
4位 琴欧洲勝紀(ことおうしゅう かつのり)
名前 | 琴欧洲 勝紀 |
生年月日 | 1983年2月19日 |
出身地 | ブルガリア |
身長 | 202㎝ |
体重(現役) | 155㎏ |
在位数 | 47場所 |
通算成績 | 537勝337敗63休 |
優勝回数 | 1回 |
最高位 | 大関 |
琴欧洲勝紀さんは2002年から2014年まで活躍した力士です。
元アマチュアレスリング欧州ジュニア王者の実績があり、握力は120㎏という規格外のパワーが武器の力士で、
ヨーロッパ出身史上最強力士と語り継がれています。
現在は、年寄「鳴門親方」として鳴門部屋の師匠を務めています。
3位 貴ノ花利彰(たかのはな としあき)
名前 | 貴ノ花利彰 |
生年月日 | 1950年2月19日 |
出身地 | 北海道室蘭市 |
身長 | 183cm |
体重(現役) | 114kg |
在位数 | 50場所 |
通算成績 | 726勝490敗58休 |
優勝回数 | 2回 |
最高位 | 大関 |
貴ノ花利彰さんは1965年から1981年まで活躍した力士です。
第45代横綱の初代若乃花の弟で、角界のプリンスの愛称で人気を博していました。
また、第66代横綱の3代目若乃花と平成の大横綱と呼ばれた第65代横綱の貴乃花光司の父でもあります。
引退後は年寄「鳴戸」を襲名し、二子山部屋付き親方になり、その後独立をして藤島部屋を設立しました。
1993年には二子山部屋を継承して親方となりました。
1位 魁皇博之(かいおう ひろゆき)
名前 | 魁皇博之 |
生年月日 | 1972年7月24日 |
出身地 | 福岡県直方市 |
身長 | 185cm |
体重(現役) | 175kg |
在位数 | 65場所 |
通算成績 | 1047勝700敗158休 |
優勝回数 | 5回 |
最高位 | 大関 |
魁皇博之さんは1988年から2011年まで活躍した力士です。
日本人離れしたパワーが武器の力士として人気を博し、通算勝利数が歴代2位と横綱に最も近い大関として歴代最強の大関と言われています。
引退後は年寄「浅香山」を襲名し、浅香山部屋を設立しました。
1位 千代大海龍二(ちよたいかい りゅうじ)
名前 | 千代大海 龍二 |
生年月日 | 1976年4月29日 |
出身地 | 大分県大分市 |
身長 | 181センチ |
体重(現役) | 158㎏ |
在位数 | 65場所 |
通算成績 | 771勝528敗115休 |
優勝回数 | 3回 |
最高位 | 大関 |
千代大海龍二さんは1992年から2010年まで活躍した力士です。
昭和の大横綱こと千代の富士さんが当時親方を務めていた九重部屋の門をたたき角界入りしました。
学生時代に喧嘩に明け暮れるほどの不良だったことから、角界の番長として人気の力士でした。
引退後は年寄「佐ノ山」を襲名し、九重部屋付き親方として指導をしていましたが、
13代目九重親方(千代の富士)が亡くなったことで、14代目九重を襲名し現在は九重部屋の親方として指導をしています。
大関はどのくらい給料が貰えるのか
大関とは力士の中でも2番目に高い地位なので、給料も非常に多いです。
給料は相撲協会から毎月支給される形で、大関は月給が250万円と発表されています。
単純計算で年収は3000万円になります。
また、力士は給料とは別に本場所ごとに支給される場所手当があり、幕下は約15万円が支給されます。
本場所は1年間に6回ありますのでこれだけでも約90万円の支給が上乗せされますね。
そして、最も収入を左右するのが賞金です。
幕内最高優勝すると1000万円支給され、他にも本場所の活躍により殊勲賞・敢闘賞・技能賞などがあり、
獲得するとそれぞれ200万円の支給があります。
人気力士にもなると懸賞もつきます。
懸賞は1本3万円が支給され、人気力士にもなると50本近くの懸賞がつきます。
しかし、この懸賞はその取り組みに勝たないともらえません。
更に、大関の地位につくほどの人気力士になるとメディアへの出演も増えますし、CMなどの広告料も入ったりします。
これらを合計すると賞金や懸賞の獲得によっても大きく変わりますが、大関の年収は約5000万円~1億円くらいではないかと言われています。
まとめ
今回は大相撲で2番目の地位の大関について紹介しました。
在位数が多いということが横綱にも近かったということになり、それだけ実力もあるということになります。
魁皇に関しては幕内最高優勝5回と、横綱になってもおかしくはないほどの成績を収めていましたが、惜しくも最高位にはなれませんでした。
結果は在位数65場所で魁皇と千代大海が同率1位でした。