サッカーにおいて最も重要なのは、点を取ることです。
しかし、それと同じくらい点を取られないということは重要なことです。
そこで今回は、点を取られないように動き、活躍するスイーパーをご紹介します!!
スイーパーとは
最近ではあまり聞かないスイーパーですが、サッカーにおいて重要度は高いポジションです。
スイーパーは、掃除屋という意味です。その名前からいまいち想像ができない方もいるかもしれません。
少し詳しく説明しましょう。
このスイーパーというポジションは、キーパーを除いたフィールドプレーヤーの中で、最も低い位置にポジションする選手です。
フィールドプレーヤーの守護神ともいえる存在で、この選手のおかげでピンチを防ぐことができたというような場面は多くあります。
いわば、スイーパーはフィールドにおける砦といったところなわけです。
スイーパーはチームの砦
さきほど、スイーパーはチームの砦という話をしました。
そこで、ここではスイーパーがチームの砦と呼ばれる所以についてお話します。
まず、スイーパーのポジショニングについてです。
スイーパーは基本、ディフェンスの最終ラインに位置しています。チームの底というわけです。
前線でボールロストをしてしまい、バイタルエリアを超えて相手選手が攻めてきたときには、
一番最後のディフェンダーとしてボールを奪い、安全な選択をするのがスイーパーの仕事です。
このポジショニングと役割こそがチームの砦と言われる所以です。
ゴールをしろと見立て、そこを守るための砦というわけですね。
スイーパーに求められる能力
スイーパーに求められる能力は、主に三つです。
一つ目は、言わずもがな圧倒的なディフェンス力です。
最後のディフェンダーということで、必ず相手からボールを奪い、チームを守らなければなりません。
これには、ディフェンス力は必須なのです。
二つ目は、先を読む力です。
スイーパーとして、ディフェンスの最終ラインに位置しながら、常に周りを見てディフェンスに備えなければなりません。
次の動きでボールがどこに行くのか、正確に予測することで迅速に味方のカバーリングが可能となり、ボール奪取につながります。
この予測する力が欠けていると、無駄な動きが多くなり、守備にスキができてしまうので要注意です。
最後に三つめは、バランスをとる力です。
一つ目と二つ目で、ボール奪取のためのお話をしました。
しかし、これを可能とするにはこのバランスをとる力が絶対に必要です。
なぜなら、圧倒的なディフェンス力があっても、先を読む力があっても、適宜戦況を見てバランスをとることができなければ、
その力を存分に発揮できないからです。
全体のポジションを把握し、適宜自分のポジショニングを修正してバランスをとることで、より良い守備が可能になります。
現在のスイーパー事情
近頃のサッカー界では、スイーパーは減少傾向にあります。
かつては、ファビオ・カンナバーロやフランコ・バレージなどがスイーパーとして大活躍していましたが、
近年スイーパーとして名をはせている選手は極端に少ないです。
このような事態になってしまった理由は二つ考えられます。
一つはディフェンスの万能化です。
スイーパーというポジションはカバーリングに特化しています。
しかし、近年のディフェンダーはセンターバックと呼ばれるポジションの選手が、
二人ないしは三人でカバーリングの動くとストッパーの動きを両方使いこなすことが多くなっているからです。
二つ目は、守備に不安が残るからです。
スイーパーを置くことによって、その選手は一人後ろに位置することになります。
こうなることで、ディフェンスラインにスペースが生まれ、穴となってしまいます。
これを防ぐためにスイーパーを置くことを避けるということが起きるわけです。
スイーパーとストッパーの違い
かつてスイーパーが多く採用されていた時代に、スイーパーとストッパーという区別がありました。
それぞれは役割によって名前が分けられています。
カバーリングをメインの役割とするのがスイーパー、相手を止めることをメインの役割とするのがストッパーです。
ストッパーはスイーパーよりもよりも高い位置を取ります。
最強有名スイーパー
1人目に紹介するのは、ファビオ・カンナバーロ選手です。
彼は、1991年にナポリでデビューしました。ファウルをいとわないプレースタイルは多くの人を惹きつけました。
その後はパルマ、インテル、ユヴェントス、レアルマドリードなどのチームに移籍し、
2006年のワールドカップでは全試合フル出場を果たし、チームを優勝に導き立役者となりました。
そして同年バロンドールを受賞するなど輝かしい功績の持ち主です。
そんな彼は抜けないディフェンダーと呼ばれるほどの圧倒的なディフェンス力と、先読みの能力を誇り完璧にディフェンスをこなします。
また、ポジショニングも完璧で、一切無駄のない動きで相手を崩します。
間違いなく世界最高のプレイヤーの一人でしょう。
二人目は、フランコ・バレージ選手です。
彼はACミランにおいてスイーパーを務め、鉄壁のディフェンスを完成させた最強選手です。
決して大きな体ではなかった彼は、全体のバランスを見て、最善の選択をすることで完璧なディフェンスをし、チームを勝利に導きました。
強固なディフェンスと全体のバランスを見る力を使ったチーム統率で大活躍をし、ミラン黄金期を作った一人です。
1994年にはイタリア代表のキャプテンを務めた経験があります。
まとめ
今回は、スイーパーについて解説させていただきました。
最近はあまり聞かなくなったポジションではありますが、知っておいて損がない情報になっています。
プロサッカーでつかわなくなったというだけで、学生サッカーではいまだに採用しているチームは多くあります。
確かにデメリットが生まれてしまうポジションかもしれませんが、それを補える良さもあるのです。
これを機に、ぜひスイーパーというポジションを知り、プレーしてみてください!!