大相撲の「場所」とは?呼び方、開催地、時期などを分かりやすく解説

相撲は、土俵の上で力士が組み合って勝敗を競う日本古来の武芸や武道の一つです。

その中でも、日本相撲協会が興行する『大相撲』は相撲興行の中でも、最も有名で権威のあるものとされています。

大相撲』の興行は、主に『本場所』『地方巡業』となりますが、そのなかでも『本場所』について呼び方、開催地、時期などを紹介します。

本場所とは

日本相撲協会によって定期的に行われる『大相撲』の興行を『本場所』と言います。

本場所』の結果によって番付の昇降が行われるため、力士たちの主な活躍の場となり、ここで好成績を納めるために日々稽古に励んでいます。

また、力士としての通算成績もこの『本場所』の結果が計上されます。

開催については、隔月で年6回ですが、これは1958年(昭和33年)以降固定されるようになりました。

1場所は全15日間で行われ、1日目が『初日』、8日目が『中日(なかび)』、15日目が『千秋楽』と呼ばれています。

原則的に、各月の第2日曜日が『初日』とされています。

取り組み相手は番付に応じて決められ基本的に低番付の力士は横綱・大関との対戦機会はありません。

しかし、過去に横綱・大関とまったく対戦せずに全勝した事例もあり、不公平さが問題視されてきました。

現在では幕内下位で優勝争いにつけている力士は終盤で横綱・大関と対戦させることで、優勝の価値の公平化を図っています。

また、所属部屋による同門対戦は優勝決定戦を除いては行われないため、それによる不公平さもしばしば問題視されてきました。

一つの部屋の力士たちが上位番付に集中すると、特にその傾向が強くなります。

いずれにしても『本場所』での幕内最高優勝は、力士にとっての栄誉ですので、常に優勝を目指し日々稽古しています。

本場所の呼び方、開催地、時期について

一月場所:初場所

一月場所』は日本相撲協会所有の『大相撲』のための主会場である両国国技館で開催され、通称『初場所』と呼ばれています。

この場所で横綱・大関昇進を果たした力士も多く『祝儀場所』との呼び名もあります。

中日である8日目は天覧相撲になることが多いことも『一月場所』の特徴です。

1981年に昭和の大横綱となった千代の富士関が初優勝を挙げ、大関昇進を決めた場所でもあります。

三月場所:春場所、大阪場所

大阪府立体育館で開催される『三月場所』は『春場所』と呼ばれていますが、他の地方場所同様に『大阪場所』と呼ばれることが多いです。

大阪府立体育館は施設命名権が売却されており、現在はエディオンアリーナ大阪と呼ばれています。

荒れる春場所』と言われ、上位番付の力士が負けることが多い場所ともされています。

五月場所:夏場所

一月場所』同様に両国国技館で開催され、『夏場所』とも呼ばれています。

2001年には、横綱貴乃花関が前日の負傷を押して出場し22回目の優勝を挙げましたが、

総理大臣杯授与の際に当時首相の小泉純一郎氏が送った賛辞「感動したっ!」はその年の流行語にもなりました。

また、1991年の初日にはその貴乃花関(当時は貴花田)が千代の富士関と初顔合わせを迎えました。

この一番で千代の富士関は寄り切られて完敗。その二日後に現役引退を表明し、力士の世代交代を世に知らしめた一番となりました。

七月場所:名古屋場所

七月場所』は愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)で開催される場所で、『名古屋場所』という通称です。

本場所』となったのは1958年で6場所の中では最後に昇格した場所です。

夏場の開催、とりわけ気温の高い名古屋ということもあり、力士の体調管理が難しく、調子を落としてしまう上位力士も多いと言われています。

そのため、『荒れる名古屋』とも言われていますが、逆に生涯唯一の優勝を『七月場所』で果たす力士も多く見られます。

1993年には横綱曙関、大関貴ノ花関、関脇若ノ花関の同期生3人による巴戦の優勝決定戦が行われました。

曙関が横綱の意地を見せて勝利、貴ノ花関の横綱昇進は見送られる結果となりました。

九月場所:秋場所

九月場所』も両国国技館で開催され、『秋場所』と呼ばれています。

夏巡業後の開催となるため、その成果をここで見せる力士も多い場所です。

2021年には全休していた横綱白鵬関が場所後に引退を表明しました。

十一月場所:九州場所

十一月場所』は『九州場所』と呼ばれています。

福岡国際センターで開催され、1957年より本場所に昇格しています。

開催当初は4年連続で大関以下が優勝したため『横綱が優勝できない場所』と言われていましたが、

1961年に大鵬関が優勝しそのジンクスが払拭されました。

1988年には横綱大乃国関が当時53連勝中であった横綱千代の富士関の記録を止めました。

久しく脇役に甘んじていた大乃国関でしたが、この一番のために千代の富士関の相撲をビデオで研究し尽くしたそうです。

1995年には、当時一大ブームを巻き起こしていた横綱貴乃花関と大関若乃花関による優勝決定戦が行われました。

同門のため本割では組まれない取り組みのため、最初で最後の一番となりました。

結果は兄の若乃花関が勝利し2度目の優勝を飾りました。

また、2010年には横綱白鵬関の63連勝を前頭筆頭の稀勢の里関が止めた場所でもあります。

本場所以外の興行

本場所』が行われない時期には、『巡業』と呼ばれる、興行の無い地方へ出向き1日限りの相撲披露を行います。

各地の相撲ファンとの触れ合いにより、全国への相撲の普及に貢献しています。

かつては巡業先で有望な青年を入門させ、その後の『本場所』で初土俵をふませたケースも見られました。

また、『海外公演』や『海外巡業』なども過去に行われており、日本の伝統国技として世界中に披露されてきました。

まとめ

年6回開催の『本場所』は、ホームとも言える両国国技館と大阪、名古屋、福岡の3都市を交互に開催されています。

新聞やテレビなどでは、正式名称より通称で呼ばれることが多いので、通称を覚えておくと分かりやすいでしょう。

また、地方場所は、東京とは異なり、日々の体調管理の難しさも増してくるため、波乱が起きる可能性が高まるのも魅力でしょう。

強い力士が順当に勝つのも気持ちがいいですが、低番付の力士が横綱・大関に勝ち波乱を起こすのも気持ちがいいものです。

また地元出身力士が注目を浴びるのも地方場所独特ですね。

そういう点に注目して観戦すると、また違う相撲の魅力に出会えると思います。

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