小さなころから部活やテニススクールでやってきた方だけでなく大人になって始める方も多いテニスは男女問わず、
幅広い年齢層に楽しまれているスポーツの1つです。
そんなテニスですがネットの高さに規定があることを知ってましたか。
中央部ではやや低くなっており、そのことを理解してプレーすることは非常に重要です。
また、練習の際はテニスコートを借りて自分たちでコート設営を行うことも多いため正しくしっかりとネットを調整することも、
実際の試合と同条件で練習をするうえで重要になります。
ここではテニスにおけるネットの高さとプレーにおいて意識すること、そしてネットの調整方法についてお伝えしていきます。
ネットの中心とサイドの高さの差は約16cm!
まずは、ネットの高さについてです。
ネットの高さは中心が91.4cm(1ヤード)、左右が107cmと決められています。
したがって、ネットの中心と左右では高さが約16cm違い、ボール(6.54~6.86cm)で換算すると2個分以上も違います。
なんとなく中心部分が低いことは知ってはいたという方もあらためて数字で知ると意外と差が大きいことに驚いたのではないでしょうか。
ちなみに、今回は詳細にはお伝えしませんが、中心部の高さが1ヤード(約91.4cm)で定められているように、
そのほかのコートの長さなどもすべてヤードでキリのいい数字の大きさになっています。
メートルだと小数点まで覚えなければいけませんが、
ヤードだと覚えやすい数字になっているため1ヤード=約91.4cm(約0.914m)を覚えておくのもいいと思います。
また、ネットの高さが中心と左右で違うのは硬式テニスだけであり、軟式テニスの場合は全て107cmで水平に張るので注意してくださいね。
ネットセンター付近に打ってミスを減らそう!
ネットの中心は左右に比べてボール約2個分も低いことが分かりました。
当たり前ではありますが、テニスのショットにおいてネットを越える高さまでボールを打ってその後、
相手コート内に落ちるようなショットにしなければなりません。
したがって、
ネットの中心を越えるように打ったほうが落とす高さも低くなるためボールがオーバーする可能性は低くなるということが分かりますね。
ネットの中心を越えるようにショットし、クロスコートを狙うほうがネットにかかりにくく、
ミスショットを減らすことができるということになります。
それでも、「そんなことは分かるけどそれだと相手が取りやすい簡単なショットしか打てないのでは」と思う方もいると思います。
確かにその意見も正解です。
プロテニスプレーヤーのサイドを抜くショットは拾うのは難しいですし、とてもかっこよく憧れるものがありますよね。
しかし、テニスをこれから上達していき、1つでも多くのポイントを獲りたいという方の場合、
難易度の高いナイスショットを練習することよりも自らのミスショットを減らすことのほうがぐっと勝利には近づくはずです。
難易度が下がることで1つ1つのショットに対する精神的な負担も減るため、力が抜けてもっといいプレーができるようになります。
まずは、ネットの中心を越えるように低く速く強い球が打てるようになるところからはじめてみてはどうでしょうか。
ネットの高さの調整と確認方法
ネットの中心の高さを前述のとおり、
91.4cmに合わせる場合にはネット中心にあるにある白いセンターベルトを緩めたり閉めたりする必要があります。
この部分を調整することで高さを変えることができます。
また、サイドの支柱の横についてるハンドルなどを回してネットの張り具合を調整します。
ネットの張り具合が緩いとネットインが多くなるなどの問題が出てしまうため、こちらもネットの調整における重要なポイントです。
コートによってはルールで使用後はネットを緩めることが決まっていたりする場合もあり、毎回確認して調整するのがよいです。
ちなみにこのハンドルですが、調整が終わったら、外しておくことをおすすめします。
意外とひっかかったりしやすく服が破けたり、当たっただけでもかなり痛いです。
続いてネットの高さの確認方法について3つ紹介いたします。
①ラケットを2つ使って確認する
ネットの高さの計測でいちばん簡単なのは、自分のテニスラケットで測ることです。1つを立てて、もう1つをその上に横向きに置きます。
その時に、あらかじめラケットのタテの長さと、その長さプラス、
ラケットを横向きにした時のどこまでがネットの高さである91.4cm(1ヤード)になるかを知っておけば、コートですぐに確認することができます。
例えば、横向きのラケットのガットの4本目などと覚えておくと簡単です。
ただし、この確認の仕方は公式なものではないので、あくまで普段の練習での確認方法として利用してください。
②ネットメジャーを利用する
より正確に確認したいということであれば、ネットメジャーを購入するのもおすすめです。
それほど値段も高くないので持っておいて、テニスバッグに常に入れておいたり、チームなどで共同購入しておくのもいいかもしれませんね。
最近では、Amazonなどでも簡単に購入することができるようです。
このやり方だと長さの誤差はかなり減ると思います。
持っているだけで「あの人はできるやつかも」「テニスを分かっているやつだ」と思わせることができるかもしれんませんね。
③シングルススティックを利用する
シングルススティックとはシングルスポールなどとも呼ばれ、ネットのサイドに立ててある角型や丸型のポールのことです。
シングルススティックの上部の91.4cm(1ヤード)のところに横線やマークがあるため、
それをセンターベルトに垂直に立てて確認すればきっちりと合わせることができます。
しかし、公営のコートなどの場合だと、コートにはじめから置いていない場合も多いためコートの管理室などに聞いてみることをおすすめします。
きっと簡単に貸りることができるはずです。
ちなみにシングルススティックは何のために必要なものかというと、その理由はシングルスとダブルスのコートのサイドラインの違いにあります。
シングルスコートのほうが内側になっていて狭くなっているため、その分支柱の位置も内側にずれているのが正式なコートです。
しかし、
公営などの一般のコートはシングルス、ダブルス兼用が多いため支柱はダブルス用の支柱位置になっていて外側に設置されている場合が多いです。
したがって、サイドのネットの高さが107cmよりやや低くなってしまうため、シングルススティックを使って押し上げて調整する必要があります。
ちなみにこのポールですが、部活や同好会などで使うレベルだとホームセンターで木材を買ってきて、
長さを合わせて印をつけておくだけで作成できるので作ってみるのもいいかもしれません。
この方法だと比較的リーズナブルに、そして正確に測ることができるのでいいですね。
まとめ
今回は、硬式テニスにおけるネットの高さの規定とそれを理解してのプレースタイル、さらにネットの高さの調整と確認方法をお伝えいたしました。
ネットの高さを意識してプレーし、まずはミスショットの少ないプレーヤーになることが、テニスで上達して、勝つことへの近道だと思います。
ぜひ練習からネットの高さをしっかりと合わせて、意識してプレーしてみてください。