桃田賢斗選手をはじめとして、多くの日本人選手が活躍するバドミントン。
レジャーとしても人気のスポーツですが、実は世界最速の球技とも言われています。
一体どれくらい速いのか、この記事で紹介していきます。
スピードの速いスポーツ
最速のスポーツ、バドミントンがどれだけ速いスポーツなのかを知るために、
まずは他のスポーツの速度も見てみましょう。
ここでは日本人に馴染みの深い球技に絞ってご紹介します。
野球
日本で最も人気のあるスポーツと言っても過言ではない野球ですが、最速のピッチングはどれくらいなのでしょうか。
2010年、アロルディス・チャップマン選手が投げた時速105.1マイル(時速169.1km)がギネス記録に登録されています。
大谷選手の最速記録が165kmなので、それよりも4km早いということになります。
サッカー
世界で大人気のサッカーですが、野球に比べると速度を気にすることは多くないと思います。
ギネス記録に登録されていたのは、イギリスのデイビット・ハースト選手が記録した時速183kmでした。
しかし、インターネットで探してみるとブラジルのロニー・へバーソン選手が記録した時速221km
が最速だという記事もあったので、気になった方は調べてみてください。
テニス
テニスには色々なショットがありますが、最もスピードが出るのはサーブです。
最速サーブとして記録されたのが、2012年にオーストラリアのサミュエル・グロス選手が放った時速263kmのサーブです。
それまでの記録がイボ・カルロビッチ選手が記録した時速251kmだったそうなのですが、グロス選手は
最速サーブを放ったその試合で、時速255.7kmと時速253,5kmと計3回も前世界記録越えのサーブを打ったそうです。
ゴルフ
速度よりも飛距離が注目されがちなゴルフですが、その初速は想像以上に速いんです。
ライアン・ウィンザー選手が2013年、アメリカで記録した時速349.38kmのドライブショットになります。
ちなみに日本で最も速いと言われる東北・秋田新幹線の「はやぶさ」「こまち」が時速320kmであるそうなので、
新幹線よりも速い球技ということになります。
バドミントン世界最速記録
ここまで、いくつかのスポーツの最高速度を見てきましたが、どれも予想より速かったのではないでしょうか。
そんな球技たちを抑えて1番速いのがバドミントンなんです。
にわかには信じがたいですが、次で詳しくご紹介します。
ギネス記録は時速493km
バドミントンにおいて、一番スピードが出るショットはスマッシュ。
そしてギネス記録に認定された最高速度が時速493kmになります。
この記録はマレーシアのタン・ブンホン選手が2013年、日本で達成したものです。
え、そんなに速いの、と思った方も多いかと思います。
実はこの最高速度というのは、スマッシュの初速であるため、手元に届く時の速度ではありません。
そしてこの記録は試合中に記録したものではなく、スマッシュを打つのに最適な環境の中で行われました。
それを考慮しても、ものすごい速度ですよね。
ちなみに東京から大阪を約1時間で繋ぐと言われているリニアモータカーの速度が時速500kmですので、それに匹敵する速さです。
試合中での最高記録は時速426km
試合となると、いつでも完璧な状態でスマッシュを打てるとは限りません。
また、ただ速いスマッシュを打てば良いというものでもないため、速度を出す条件は厳しくなります。
そんな中、世界記録として認定されているのがマッズ・ピーラー・コールディング選手のが2017年に放った、時速426kmのスマッシュです。
世界トップの桃田賢斗選手のスマッシュが時速400kmと言われていますので、それよりも30km近く速い急速になります。
女子選手の最速記録は
女子選手のスマッシュの最高速度も気になりますよね。
しかし調べてみると女子選手の最速スマッシュはギネス記録に登録されていませんでした。
理由は不明ですが、申請されていないようです。
世界記録としては登録されていませんでしたが、私が調べた中での最速記録をご紹介します。
2016年、マレーシアのラチャノック・インタノン選手がマレーシア・オープンで時速372kmのスマッシュを記録しています。
世界最速のモータスポーツと呼ばれるエアレースの最高速度が時速370kmと言われているので、それを凌駕するスピードになります。
どうやったらスマッシュは速くなる?
アスリートのプレーや記録を見て、自分も速いスマッシュを打ちたい!思った方もいるのではないでしょうか。
スマッシュを含め、さまざまなショットの質を高めるにはさまざまな要素が噛み合わないといけません。
ここではスピードを上げる基本となる3つの要素を紹介したいと思います。
フォーム(打ち方)
バドミントンに限らず、どのスポーツにおいてもフォームは非常に重要です。
個人差はあれど、それぞれのスポーツに理想とされる動き方があるからです。
では、スマッシュを速く打つためにはどんな打ち方が求められるのでしょうか。
多くの人が球速を上げようとするときに、思いっきり握って振れば速く打てる、という勘違いをしています。
しかし実際はそうではありません。力が入りすぎると打点がブレたり、インパクトの瞬間に100%の力を伝えきれない場合があるためです。
それではどうしたらいいか。答えは打つ瞬間だけに力を入れることです。
これはテニスや野球など、他のスポーツにも応用できる技術ですが、桃田賢斗選手が動画で解説していますので、参考にしてみてください。
フィジカル
フォームの良さに加えて、筋力が加われば、よりスピードを上げることができます。
バドミントンは上下前後左右に動き回る過酷なスポーツです。そのため鍛えるべき筋肉は多くあります。
その中でもまず最初に鍛えるのにオススメなのが体幹です。
肩や腕、手首など球速を上げるのに必要な筋肉は他にもありますが、体幹を鍛えることで体のぶれが少なくなり、
力を余さず伝えることが可能になります。
トレーニング方法については、バドミントン女子日本代表の奥原希望選手の動画を参考にしてみてください。
ラケット選び、ガットのテンション
最後はプレーする際に必ず必要なラケットとガットについてです。
もちろん、ラケットやガットを変えるだけで簡単に変わるというものではありません。道具と自身の相性を見極めなければならないからです。
まずラケット選びの際には、ラケットの重さ、グリップの太さの2点に注意をしてください。
ただ重いラケットを使えば速いスマッシュを打てるわけではありませんし、太さのあってないグリップでは力を伝えきれません。
それぞれ自分に合ったものを選びましょう。
そしてガットのテンションです。
テンションとは張り具合の事ですが、これもそれぞれのレベルによって大きく異なります。
一般的にはバドミントンは16~30ポンドの間で張られることが多いですが、数字が上がれば上がるほど、硬くなります。
まだ力がない人は緩く、パワーに自信がある人は硬く張ることで、より速い球を打つことが出来ます。
テンションに関しては下の図を参考にしてみてください。(あくまで目安になります)
テンション | 適正レベル |
16ポンド | 入門者 |
18ポンド | 初級者 |
20ポンド | 中級者 |
22ポンド | 中上級者 |
24ポンド | 上級者 |
26ポンド | 県大会上位者 |
28ポンド | 全国レベル |
30ポンド | トッププロ |
まとめ
ここまで様々なスポーツ、そしてバドミントンの最高速度を紹介してきました。
予想よりも速いなと思った方も多くいるのではないでしょうか。
試合に足を運んで、アスリートの方々のスマッシュを体感してみるのも良いかもしれませんね。
また、速いスマッシュの打ち方も紹介したのでぜひ参考にして実践してみてください!