高校生の部活で有名な全国大会と言えば、野球の「甲子園」にサッカーの「冬の国立」などがあります。
他にもスポーツの数だけ全国大会があり、もちろんeスポーツにも全国大会があります。
そして野球やサッカーの全国大会同様、eスポーツでも上位者の戦いはテレビ中継されるようになってきています。
有名な全国大会はテレビ中継がされるうえ、プロスポーツ選手が数多く輩出されるため、私たちはその後の選手の活躍を知ることができます。
ところで、プロスポーツ選手が「引退」表明をするとニュースになりますが引退年齢は競技によって大きく異なります。
プロeスポーツ選手にももちろん「引退」はつきものです。今回はプロeスポーツ選手のピーク年齢について解説していきます。
そもそもeスポーツとは何か?
eスポーツとは「Electronic Sports」の略で、ビデオゲームやモバイルゲームを使ったリアルタイムでの対戦をスポーツ競技としてとらえる際の名称です。
今までのゲーム大会と本質的には変わりませんが、ハードウェアの性能が上がり、インターネット環境が整ったことにより世界中で競技人口が爆発的に増加し、今では日本の人口を上回る1億3千万人以上だと言われています。
強引に説明すると、eスポーツは陸上競技と同じだと考えてください。
陸上競技は「陸上競技」という競技名の中に「100m走」や「マラソン」の他「ハンマー投げ」などの種目があります。
eスポーツも同じように「eスポーツ」という競技名の中にさまざまなジャンルの種目があります。
さまざまなジャンルがありますが、eスポーツの大会で扱われるゲームジャンルは主に7つです。
格闘ゲーム
- 1対1の対戦形式で自分が選んだキャラクターを相手のキャラクターと戦わせて倒すゲームです。
- 制限時間とキャラクターの体力が決まっているため、決着がつくのが比較的早く勝敗のルールも理解しやすいので見ている人が分かりやすいゲームとなります。
- また、日本で開発されたゲームが多いのもこのジャンルの特徴の1つとなります。
スポーツ
- 現実世界でプレイされている野球やサッカー、バスケットボールなどの試合で選んだ選手を自分が動かして点をとるゲームです。
- 実際の競技とのルールや試合時間の違いはありますが、ゲーム内でも試合時間が決まっていて、アディショナルタイムがあるなど現実世界のルールに基づいてゲームが作られています。
- チームでプレイするのでチームワークやコミュニケーション力が必要とされてきます。
- 現実世界でプレイされている競技をゲーム化しているので、実在する選手をキャラクターとして選べるのも人気の理由の1つとなっています。
MOBA(Multiplayer Online Battle Arena「マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ」)
- 複数のプレイヤーでチームを組み協力して戦うゲームです。
- 敵の陣地に攻め込んで敵の本拠地を攻撃して破壊するのと同時に、自分の陣地を守らなくてはいけないゲームとなります。
- チーム内に敵の陣地に攻め込むプレイヤーと自分の陣地を守るプレイヤーが存在するので、チームワークとコミュニケーション力が必須です。
- 日本ではまだあまり周知されていませんが、世界ではとても人気のあるジャンルです。
シューター (FPSとTPS)
- ライフルやマシンガンなど、主に銃を使って敵を倒すゲームです。
- 「FPS」とは(First Person Shooter)の略で、プレイヤーの目線でゲームが進みます。
プレイヤー自身の目線となるので、画面にうつるのは主に自分の選んだキャラクターの腕と武器になります。 - 「TPS」とは(Third Person Shooter)の略で、第3者目線でゲームが進みます。
プレイヤーは第3者となるので、画面のなかには自分が選んだキャラクターの全身がうつるほか、俯瞰的に見ることもできるため「FPS」に比べてゲーム中により多くの情報を取得することが可能となります。
DCG(Digital Card Game「デジタルカードゲーム」)
- 各プレイヤーがコレクションしたカードの中から組み合わせたカードでデッキ(束)を作り、デッキの強さを対戦するゲームです。
- カードごとに強さや性能、攻撃方法などがことなるため、組み合わせや出す順番などの戦略をたてて戦う必要があります。
RTG(Real Time Strategy「リアルタイムストラテジー」)
- プレイヤーが神や指揮官などの第3者目線でゲーム内のキャラクターに指示を出して、敵を倒させるゲームです。
- リアルタイムでゲームが進み、ゲーム自体にアクション性があるため、プランを立てる判断力と操作力がゲームの勝敗に大きく影響します。
パズル
- 画面上のコマの配置を変えてコマを消すために「考えて解く」というパズルの要素を中心とするゲームです。
- 暴力シーンがなく、単純なルールのため、子供から大人まで幅広くプレイできるのが特徴です。
- eスポーツで採用されているパズルゲームはいわゆる「落ち物パズル」に分類されるものです。
形や種類の異なるピースがランダムに落ちてくるのをすき間なく埋めて消していくゲームです。
プロeスポーツ選手のピーク年齢はどのくらいなのか?
上述したようにeスポーツはあくまで競技の総合名称なので、プレイするゲームによってピーク年齢は変わってきます。
そして、eスポーツ全体のプレイヤーは10代前半から70代後半ととても幅広いので1人1人について述べることはできません。
ただし、プロeスポーツ選手に限って言えば20代から30代の選手が多いため20代から30代がピークと言えるでしょう。
下記にジャンルによって異なる、求められるスキルの比率が高いものを紹介します。
スキルによっては年齢が低い方が有利なものもありますが、ゲームに求められるのはスキルのみではありません。
反射神経や動体視力などが求められる比率が高いジャンル
・MOBA
・格闘ゲーム
※反射神経のピークは10代から20代後半、動体視力のピークは15歳から20歳と言われています。
戦略や冷静な判断、相手の行動を読む力、経験が求められる比率が高いジャンル
・RTG
・DCG
冷静さ、瞬時に判断する力が求められる比率が高いジャンル
個々人のプレイ能力はもちろん高いコミュニケーション力が求められる比率が高いジャンル
・MOBA
反射神経や動体視力が求められる比率が高いジャンルのゲームは年齢が低い方が有利になりがちですが、ベテラン選手にはそれらを上回る「経験」があるため、ピーク年齢とゲーム運びの上手さが必ずしも一致するとは限りません。
まとめ
eスポーツにはさまざまな種目があるのでそれぞれの選手のピーク年齢はことなりますが、プロeスポーツ選手全体で言えば20代から30代がピーク年齢のようです。
プロスポーツ選手は体を使う仕事なので、プロeスポーツ選手にも他のスポーツ選手と同様に体の機能の衰えによる影響は少なからず出てきます。
身体能力の衰えを経験でカバーして対戦し続けられるうちが選手として活躍できる期間となるようです。
ただし、プロeスポーツ選手を引退したとしても、それはあくまで「プロとプロ」の対戦の舞台を引退したまでです。
プロeスポーツ選手の実力は普通の選手とは雲泥の差ですので、引退後も様々な活躍の場があるようです。