ハンドボールでのサイドシュートとは、コートの端から打つ角度の少ないシュートのことをいいます。
センターや45°のバックプレイヤーがディフェンスを引きつけ、少し空いた空間からサイドシュートを打ち攻撃を締めることが多いです。
他のオフェンスが繋ぎ、最後に打つサイドプレイヤーが得点を決めるかどうかで試合の勝敗を左右します。
ディフェンスの間を抜いていくカットインシュートやポストシュートと言われるノーマークシュートの
場面を増やしていくと得点が決まるチャンスが増えます。
そのためディフェンスとしては、9mラインからロングシュートを打たすことや最悪でもサイドシュートまで
もっていくという方針のチームもいます。
そんな重要なサイドシュートを決めきれるプレイヤーがいれば試合に勝つ確率が上がるでしょう。
カットインやポストシュートのノーマークシュートの確率は80%決まりますが、
サイドシュートの場合では60%決めれれば良いシューターといえるでしょう。
サイドシュートは角度がないところから打つ難しいシュートのため技術が必要になってきます。
サイドシュートの打ち方
サイドシュートを打つ前の走り込み
パスをもらってから1歩でシュートできる状態が理想です。パスを受け取ってから3歩も歩いていたら、
ディフェンスに寄せられる時間を与えてしまいます。
寄せられてしまうと角度が狭くなりシュートが決まる確率が低くなってしまいます。
そのためボールをキャッチしてからできる限り早くシュートまで持ちこむことで角度を確保することができます。
早すぎるのはディフェンスに近づきすぎてしまうため良くありません。またパスがずれてしまったときに、
対応ができず相手ボールになってしまいます。
そのためパスが来てから走り込むことが重要です。
最初はパスが来てる方向へ走り込みながらのキャッチは難しいですが、練習を重ねていくうちにできるようになります。
走りながらのキャッチをマスターできなければ、サイドシュートの成功率が下がりますので、慣れるまで練習を繰り返しましょう。
ジャンプする方向
7mスローのラインをめがけてジャンプします。理由は角度を広げて打てるコースを増やすためです。
ゴールキーパーの方へ飛ぶと角度を確保できないことの他に、近づいてしまうとシュートを打てるコースが狭くなってしまいます。
できるだけスピードをつけて遠くへ飛ぶことで、さらに角度を確保することができます。
また飛んでいる時間が長いほど遠くまで飛べるためさらに角度を確保できるだけでなく、
キーパーの動きを長く見ることができるためシュートが決まりやすくなるでしょう。
サイドシュートはシュートを打つ前の準備でゴールを決めれるかどうかが変わってきます。
サイドシュートが入らないと悩んでいる人は一度シュート前の準備を見直すといいかもしれません。
シュート体勢
空中でのシュート体勢はからだはまっすぐ起こし、ボールは腕を引いた位置でキープしましょう。
サイドシュートに関わらず、どこのコースにでもシュートを打てる状態を作ることが大切です。
例えばディフェンスの上からロングシュートを打つとき、下へシュートを打てない状況だとします。
上にしかシュートできない苦しい場面より、ディフェンスの間からロングシュートを狙い、
左右上下どこのコースにも打てる状況でのシュートの方が決まりやすくなります。
理由はレベルが高いディフェンスになるとシュートを打たせるコースを限定して守っているためです。
そのためキーパーもセーブしやすくなります。
つまりシュートを打たされている状況になっているため、どのコースにも投げ分けれる状況でシュートを打つことが大切になってきます。
サイドシュートの場合、最初から流しへシュートすることを決めて、角度を広げようと最初からからだを倒し、サイドスローで投げようとする人がいます。
流しとはシュートを狙うコースのことで、右利きならキーパーより右側を狙うことです。
流しの反対は引っかけと呼びます。
このシュート体勢だと打てるコースが流しだけに限定されてしまいます。レベルが高いキーパーになると、
体勢が悪いことを見逃さず打てるコースをつぶしてきます。
サイドスローや体勢を横に倒すことがいけないのではなく、
打つ直前でキーパーが反応できる隙なくサイドスローに切り替えるようにすればよいでしょう。
キーパーとの駆け引き
倒れこみシュート
長い時間飛ぶことで、角度を広げれることのほかにキーパーを見ている時間も長くすることができます。
ぎりぎりまで飛んでいると立ったままの着地ができずに体勢が崩れて倒れこむことになります。
これを倒れこみシュートと呼びます。滞空時間を長くし、キーパーの動きを見ることでシュートが入りやすくなります。
さらに倒れこみシュートの場合、着地してからのシュートする「ラインクロス」の反則がとられずらいです。
ループシュート
ループシュートとはキーパーの上を放物線を描いてゴールを決めることです。ふわっとした力を抜いたシュートになります。
サイドシュートでは打てるコースをつぶそうとキーパーが前に出てくることがよくあるため、
ループシュートもマスターできたらサイドシュートにバリエーションが増えます。
シュートの打ち方としては、腕を押し出してボールを置いてくるようにするといいでしょう。
腕を振って投げてはいけません。腕を振るとゴールの上へ飛び越えてしまうからです。
上手な人は腕を振ってもゴールに収まりますが、振ると飛び越えてしまう確率が高くなります。
ボールを上へ押すようにしてキーパーの上を超えるように狙います。ゴールの端を狙う必要はありません。
キーパーを超えることができれば、ゴールに収まるはずです。
あとはゴールを超えないように練習しましょう。
スピンシュート
上級者向けになりますが、ボールを7mラインに向けて腕をだし、最後に手首を返してボールにスピンをかけるシュートです。
ボールは最初にゴールから離れるように飛んでいきますがバウンドしたときにスピンが効いてゴールの方向へ変化します。
ボールをしっかり掴まないと、強いスピンをかけれないのでとても難易度が高いです。
自主練でやってみて実戦で使えそうなら練習をしていくといいと思います。
まとめ
- 角で待つ
- パスが来たら、スピードをつけて7mラインの方向へ走る
- パスをキャッチしてできる限り早くジャンプしてシュート体勢に入る
- 滞空時間が長いジャンプを心がける
- キーパーと駆け引きしシュートを打つ
以上のことを心掛け安定したシュートを打てるようになり、
どんなキーパーにもシュートを決められる基本のサイドシュートをマスターしましょう。