ゲームの延長線上にある娯楽というイメージが強いのか、まだまだ日本でも市民権を得ていないe-スポーツ。
「スポーツ」と名のついているにも関わらず、「体動かしてないよね?なんでスポーツなの?」という声をよく聞きます。
しかし、「スポーツ」という単語は広義で「競う」という意味があるので、e-スポーツはれっきとしたスポーツなのです。
本題から脱線してしまいましたが、このe-スポーツというスポーツは、まだ歴史が浅いです。
それゆえ、組織間、選手間の基盤が整ってないので、トラブルが多く発生しています。
おそらく、監視するスキームも、いわゆる一般的なフィジカルスポーツに比べて、整っていないと推測されます。
今回は、一見、華やかそう、楽しそうに見えるe-スポーツ業界の「闇」の部分を紹介していきたいと思います。
世界で起きたe-スポーツの不祥事
e-スポーツの大会では、高額賞金がつき、リッチなスポンサーがついたりして、
海外では選手一人の年収が1000万を超えることは、珍しくありません。
だからこそ、お金に目がくらんで、様々な問題が起き始めているのです。
次からは、過去に実際に起きたe-スポーツ業界の不祥事を紹介していきましょう。
ギャンブルや金銭授受に関わる「八百長問題」
e-スポーツが国の一大ビジネスにまで成長したお隣の国・韓国でも八百長の問題は尽きないようです。
コーチから意図的に負けるように、と指示された選手が、パニック状態におちいり、自殺未遂を起こしたり、
わざと負けて、金銭を受け取ったり、規模や内容は千差万別です。
2015年には、スタークラフト2で、とあるトップ選手が八百長に加担し、十数人もの逮捕者が出る羽目になりました。
結果的に、翌年2016年には、この八百長問題が引き金となり、プロリーグが消滅することになったのです。
そもそも、このe-スポーツ賭博自体が違法ギャンブルで、e-スポーツはそのターゲットに利用されたに過ぎません。
ただ、プレイヤー自体がそこに加担しなければこういった事は起こりえません。
プレイヤー自身のやチーム関連のメンバーのモラルがどうなのかがわかる事例とも言えますよね。
稚拙過ぎる「替え玉問題」
e-スポーツの大会では、誰もが自宅から簡単に参加できるというメリットがあります。
ただ、オンライン上なので、顔が見えない限り本人かどうかは本当にわからないデメリットがあります。
自分よりも上手い誰かに入れ替わってしまっていたとしても、気付くことはかなり困難です。
誰もが思いつくけれども、実行までしたのが、電気自動車レース「フォーミュラE」のレーシングドライバー、ダニエル・アプト。
ウィルスの蔓延により、実際のレースが中止になったので、その代わりとして、フォーミュラEの公式オンラインレースが開催されました。
あろうことか、そこに、プロゲーマーを替え玉としてレースに参加させたというのです。
本人確認のカメラの際だけ本人にするという徹底した悪質な行為を実施していましたが、こちらが発覚。
結果、レースの失格処分とともに、ペナルティとして慈善事業への寄付が命じられ、
さらにフォーミュラEで所属していた自動車メーカーからは解雇されました。
中国かどこかで、替え玉受験というニュースを見たことがありますが、e-スポーツの世界でも、替え玉受験が行われたことに、驚きを隠せません。
何とも痛すぎる代償です。
女児へのセクハラ問題
任天堂の人気ゲーム『スプラトゥーン』のプロゲーマーが、女子中学生を自宅に誘い、
わいせつな行為をしたとして逮捕された事件もありました。
その男性は、小中学生などの若年層を中心に人気の「スプラトゥーン」のプロゲーマーとして活動していました。
被害を受けた女子中学生とはSNSでメッセージをやり取りし、
「家で一緒にイベントを観戦しよう。女性もいるよ」などと誘い出して行為に及びました。
逮捕前にわいせつ行為の疑いが明らかになっていたため、男は契約を解除されました。
立場が上であることを逆手にとって、凄惨な行動に出る男性の神経が全く理解できません。
SNSトラブルと根っこは同じで、顔が見えないからこそ、態度が大きくなって、大胆な行動に出やすくなるのでしょう。
エンターテイメント業界としては、このような事件を繰り返さないように、セキュリティレベルを高める対策が急務です。
問題から学ぶべきこと
今紹介した事柄以外にも、人種差別や現実社会でも起こりうる暴力関連、立場を利用したものまで、
様々な不祥事が後を絶ちません。
では、これからe-スポーツ業界に関わっていくつもりのある人たちは、どうやって行動していくのが良いのか。
トラブルに巻き込まれないようにするには、どうすれば良いのかを、考えていきたいと思います。
eスポーツの影響力を認識する
日本では、まだまだ発展途上といっても、それなりの影響力はあります。
オンラインメディアとの相性も良いので、拡散力はすさまじいと言えるでしょう。
プロ選手が、何か紹介すれば、一瞬で、モノが売れるという事例も多々あるようです。
そのようなプロ選手の影響力は、テレビに出てくるタレントとそん色ないとも言えます。
たとえ、プライベートでも日々の言動は慎んでいくべきであるのは自明です。
また、e-スポーツプレイヤーは若い人が多いのが特徴です。
10代なんて珍しくありません。
そのため、人間としての礎を築けてない状態で、プロになって、ちやほやされ、有頂天になり、勘違いするという最悪な流れがあるのです。
不特定多数に発信するSNS上での言動には、一層、慎んで行動すべきです。
また、過去の発言なども炎上対象になり、掘り返される可能性もあります。
自分になにか不利な状況が生まれると決まって過去の発言などが引用されることがあるのは政治家などと同じ。
自分自身の身を守る意味でも、そのあたりをしっかり確認しておきましょう。
信頼できる相談相手、断る勇気を持つ
世間から注目されたら、今までは接点のなかった色んな人との接点が生まれます。
自分の想像を超えるレベルで人脈が広がっていきます。
多くの関係者とリレーションが構築され、場合によっては、巨額なお金が動くこともあります。
そんなときに、目を光らせている悪い人間には要注意。
自分自身だけでは判断できないことに対し、客観的に助言してもらえる存在がいると心強いでしょう。
それは肉親でも親類でも先輩でもいいのです。
そしてもうひとつ、甘い誘いや強権的な命令に対して、「No」と言う勇気も必要です。
プロゲーマーは基本的には雇われる立場であり、労使関係で言えば雇い主のチーム側が圧倒的に強くなりがちです。
しかし、しっかり契約を交わしていれば、メンバーから外される際や自分の意思で引退する際に互いに守るべきプロセスもはっきりします。
すべては、自分の身を守るため。小難しいからと避けたりせず強い心で確認してほしいと思います。
まとめ
今回紹介したe-スポーツの不祥事は、氷山の一角に過ぎません。
日本国内においても、掘ればどんどん不祥事が見つかるでしょう。
それだけ、まだ成熟していない業界なのです。
だからこそ、これから、e-スポーツ業界で自分を試したいと思う人には、肝に銘じてほしいと思います。
「自分を律する」ことを。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の波に乗り、これから、日本だけでなく、
世界中で、e-スポーツの知名度は上がっていくことは必至です。
e-スポーツの明るい未来に、日本のe-スポーツ業界が、世界に恥じないレベルに達しているか、がとても重要です。
まだ決して遅くありません。
e-スポーツに関わりたい全ての人にとって、有益な情報になればうれしいです。