野球をやっていて、体を大きくしたい・筋力をつけたい・足を早くしたいなど思う場面がありますよね。
ピッチャーで言えば速い球を投げるために下半身強化やウエイトトレーニングをしたり、スタミナをつけるために長距離を走ったり、
怪我をしないためにストレッチや体幹トレーニングをする人は多いと思います。
ネットで『ピッチャー 練習方法』などと調べるとたくさん出てきますよね。
下半身・背筋の筋力や柔軟性が重要なのは想像すれば思いつきますが、握力は必要ないのかなと思ったことはありませんか?
今回は握力はピッチャーに必要なのか、強いことによるメリットは何なのか、どうやって鍛えるのかを紹介していきたいと思います。
自分の理想とするピッチングをするために、また大好きな野球を長く続けるためにぜひご覧になってくださいね。
ピッチャーに握力は必要?
ピッチャーに握力が必要なのかを考えるために、選ばれし者がなるプロ野球選手の握力について調べてみました。
比較として日本人男性の平均握力は総務省の統計によると45~47程度となっているようです。
プロ野球選手の握力を題材にしたテレビ番組が過去にあり、大体は60キロくらいが平均となっていたようです。
日本を代表する選手の大谷翔平選手はメジャーリーグ初年度に行った握力測定で値を振り切るほどだったとチームメートが証言をしていました。
しかし、金足農業をエースとして引っ張り甲子園を沸かせた現日本ハムの吉田選手は、握力が40キロに満たないとインタビューで答えていたようです。
さまざまな選手がいて活躍しているプロ野球選手の中にも握力が強くない人も少なくはないようなのですが、ピッチャーには本当に握力が必要なのでしょうか?
その答えは『必要』です!
なぜなのでしょう?
そもそも握力というのはどんな意味なのでしょう?
ウイキペディアで調べてみると主に四種類があると記されております。
クラッシュ力(ものを握りつぶす力)ピンチ力(物をつまむ力)ホールド力(握ったものを保持する力)ものを開く力
四種類の中で特に必要なのは?
四種類の中でピッチャーに必要だと思われるのはホールド力になります。
試合を見ていてピッチャーが球数を重ねると、スピードが落ちたりコントロールがつかなくなったりしてきて、
解説者が『握力がなくなってきていますね』とコメントしていることがあります。
これは言い換えればボールを握る力が弱くなってきた→ホールド力が落ちてきたということに繋がりますよね。
実際に球数を多く投げていくと指に力が入らなくなってきたり、球が滑るように感じたりすることもあると思います。
よって握力の中でも長い時間ホールドできる力、持久力のような部分が必要になってくるということにつながってきます。
握力を鍛えるメリットは?
握力(指力)を鍛えるメリットとしては、ボールにかかるスピンが強くなり力強い伸びのある球を投げれるようになる、
フォークボールなど挟む力が必要な球を投げやすくなるなどがあります。
打者と対戦する中で有利に勝負を進められる様々な武器を手に入れることができます。
また、長いイニングを自分のフォームで投げ続けることも可能になります。
もちろん握力だけではありませんが、不要な力を指先に込めてしまえば肘や肩にも負担が来てしまいます。
握力は怪我予防にも有効?
野球をやっていく中で、特にもピッチャーとして長く続けていくために怪我には注意しなければなりませんよね。
無理を重ねれば肩や肘に違和感や痛みを覚え思うような投球ができなくなる、最悪の場合長い期間ボールを投げることを避けなければならなくなります。
肘や肩につながる部分を鍛えるという意味では握力も繋がっていきます。
後半の方で紹介する握力(指力)トレーニングはパフォーマンスの向上とともに、長い回数を正しいフォームで投げることができ怪我予防に繋がっていきます。
もちろん握力だけが強ければいいというわけではありませんが、バランスよく下半身や背筋、体幹などを鍛えていく上で握力も鍛えていけば、
長い回数を安定して投げることができるフィジカルの一つとして武器となっていくのではないでしょうか。
握力の鍛え方は?
握力を鍛えることが必要だというのはお分りいただけたと思います。トレーニング方法をいくつか紹介したいと思います。
まず誰でも簡単にできる方法としては、手をグー・パーと交互に開くだけで握力を鍛えることができます。
これに追加して手にボールなどを握って行ってみたり、お風呂の水の中で行えばより負荷をかけることができます。
また、ダンベルやバーベルが身近にある人ならば重量のあるものをもてばそれでも鍛えることができます。
また握力と一緒に鍛えることができる指力についても紹介したいと思います。
指の力を鍛えることで、ボールにスピンを強くかけることができ、回転数を高めることができます。
また変化球を投げる際にもしっかりと握り、力強く投げることができるためすっぽ抜けが減ることにつながります。
トレーニング方法の紹介として、メジャーリーグで活躍されている前田健太選手が実際に行なっていたトレーニング方法を共有していたので紹介します。
このトレーニングをすることで、最後まで指にかかったスピンの効いたボールを投げられるそうです。
動画の中でもこのトレーニングを始めてからストレートの質が変わったと語られています。
実際におこなう際にはダンベルを落とさないように、無理して怪我しないようにしながら頑張ってみてください。
全てのトレーニングに通じて言えることですが、自分の力を最大限に引き出すために追い込むことはとても重要ですが、
痛いのを我慢する、無理をしすぎるなどはかえって逆効果になります。
試合でいい結果を出す、自分の理想とするピッチングをするためのトレーニングということを肝に命じて、自己管理をしながら行っていきましょう。
まとめ
今回は握力がピッチャーに必要かについて紹介してきました。下半身の力だけあればいい、地肩が強ければいい、握力が強ければいいというわけではありません。
しかし、様々ある中の一つの強みとして握力が強いという武器を持つために今回紹介したトレーニングを継続してみてください。
長い回数が投げられる、信頼の置けるエースの座が近づくかもしれません。
また安定して正しいフォームで投げられることにより、無理に力を入れる必要がなくなり怪我をする可能性も低くなるでしょう。
理想とするピッチングに近づくために頑張っていきましょうね。