毎回の試合を見ている際に絶対に欠かす事が出来ない存在というのが審判員の方々。
そんな彼らを見て
「いくら稼いでいるんだ?」
「どこからもらっているんだ?」
そう思ったことが一度はあるはずです。
今回はそんな疑問、プロ野球審判員の給料について紹介していきます。
この記事を読めばいつも見ている試合がさらに面白く感じるはずです。
野球審判員について知ろう!
試合の進行を円滑に進めるためには欠かせない判定者。
現在は60名の方々がプロ野球で活躍中です。
まずはプロ野球の判定者について簡単に紹介していきます。
審判員の仕事
試合中での主な役割としては
- ストライク、ボール、アウトなどのプレー判定
- 土で汚れたボールを交換など、試合球の管理
- 両チームの選手交代を放送席へ伝える
1試合の審判動員数は球審1人・塁審3人の4人制で行われ、この4人に加えてアクシデントに備えて1人が予備審判員として控えています。
野球審判員になるには
この職業になるには「NPBアンパイア・スクール」の受講が必須です。
高校卒業以上の資格があれば応募可能で、性別・年齢・身長・視力などの制限はもうけられていません。
数年前までは条件が厳しく、
- 募集を出した時点で年齢30歳未満の男子
- 身長175㎝以上
- 裸眼視力1.0以上
などが条件に含まれていたが現在は女性でも応募可能になりました。
1軍の審判員になるまでの大まかな流れは、
- NPBアンパイア・スクールを受講
- 育成審判員
- 本契約になり2級審判員
- 1軍審判員
定年はあるの?
テレビで見ると審判員の制服の感じからか、60歳を超えた「おじいちゃん」が審判員を務めているようにも見えますが、予想とは裏腹に定年は58歳となっています。
身体を使った仕事のため、一般サラリーマンよりも定年が早く設定されています。
しかし、体力、能力に問題がないと判断されれば原則として60歳まで、最大では65歳まで続けることが可能です。
プロ野球審判の給料
では実際にどのくらいの給料をもらっているのか紹介していきたいと思います。
プロ野球の審判員はプロ野球運営組織であるNPB(日本野球機構)と契約を結ぶことで、NPBから給料が発生する仕組みになっており、
プロ野球審判員は個人事業主にあたるため、給料は選手と同じく1年契約の年俸制となっています。
また、個人事業主であるため、サラリーマンのように契約保証がなく、さらには「ボーナス」や退職金」は発生しません。
上記のことを踏まえて、給料の金額を見てください。
育成審判員:最低保証年俸345万円
2軍審判員 :最低保証年俸385万円
1軍審判員 :最低保証年俸750万円
プロ野球審判員には最低保証額が設定されています。
年俸額は出場試合数やシーズン中のジャッジの正確性などが査定されるため、同じクラスの審判員のなかでも年俸には差がでてくることになります。
※なお、この年俸には用具費や遠征費などの必要な経費込みの金額になっているため、実質の取り分は7割程度になると予想されます。
育成審判員の給料
最低保証年俸:345万円
育成審判員は年俸345万円で、2軍試合の審判もできます。
最長で3年の育成期間内で最終試験に合格ができればNPBと本契約になり、年俸が385万円に上がることになっている仕組みです。
2軍審判員の給料
最低保証年俸:385万円
これに加えて、2軍審判は1試合につき
球審・塁審・控え審判一律で「2,000円」の手当てが支払われます。
2軍審判員から1軍審判員になるには2軍の試合で数年経験を積んだ後に、最初は1軍の試合で月2、3試合の審判を担当し、
それ以外は2軍の試合で経験を積むようになっています。
1軍審判員の給料
最低保証年俸:750万円
これに加えて、1軍審判は2軍審判よりも1試合の手当てがはるかに大きい額になります。
まず担当するポジションによって手当てが違い、
球審:34,000円、塁審:24,000円、控え:7,000円の手当てが支払われます。
1軍の試合にレギュラーで審判をするようになってもすぐに年俸が750万円になるというわけではなく、
「1軍で通算500試合の審判経験」と「年間で72試合以上の審判経験」をクリアしない限り、最低保証年俸の750万円をもらうことはできません。
1軍審判員になって年俸750万円になるまでには、NPBアンパイアスクール受講期間から合わせると平均して10年近くかかることになります。
1軍の審判員になれば、1シーズンに約100試合の審判を行います。
基本的には1軍審判員で年俸は1,000万円以上、日本シリーズの審判を担当するほどのトップクラス審判にもなると年俸は2,000万円近くにもなります。
同じ1軍審判員でもレギュラークラスとトップクラスとでは倍近く年俸が変わってくるのには驚く人が多いと思います。
1軍審判員、2軍審判員で給料が違うのはもちろんですが、1軍審判員ではどのポジションを担当するかによって1試合の手当てがかなり変わってくるため、
1軍審判員のなかでも大きな差が生まれやすくなっています。
まとめ
以上が意外と知られていないプロ野球審判員の給料事情でした。
1軍審判員になると年俸が1,000万円近くになり高額に思えるかもしれませんが、
定年が58歳とサラリーマンよりも早く、さらには「ボーナス」や「退職金」がもらえないことを考えると普通のサラリーマンとあまり差がないと言えます。
最後に
野球はプレーだけではなく、審判の「ジェスチャー」や「コール」にも注目してみると面白いです。
若手審判はストライクコールの際、NPBアンパイア・スクールで学んだとおりのジェスチャーをしますが、ベテランになると個性的ジェスチャーをする審判員が多く、
「ジェスチャー」や「コール」をオリジナルのものに変更し、試合をより一層盛り上げてくれています。
このことから個性的な審判員は1軍審判員のなかでもトップクラスの年俸をもらっているのかもしれないです。
この記事を読んだうえで試合観戦をすると、いつもと違った視点で試合を楽しむことができるのではないでしょうか。