野球部における『坊主頭』の3つの問題点とは?

通算100回を超えて開催されている全国高校野球大会。夏は高校野球を楽しみにされている、と言う方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、最近でこそ少なくなりましたが、今でも多くの野球部の選手は、坊主頭で大会に臨んでいます。

頭髪を丸刈りにする風習については、賛否両論ありながら、現在に至るまで続いています。

これはいったいなぜなのか?どこに問題点があるのか?という部分について考えていきたいと思います。

学生野球の坊主頭における歴史    

そもそも、なぜ坊主頭が学生野球の髪型において定着しているのでしょうか?

話は明治時代にさかのぼります。江戸時代まで続いていた、いわゆる「ちょんまげ」が廃止されることになり、髪型が自由になりました。

その中で、「坊主頭」が新しい髪形として認知され、軍隊でも取り入れられるようになりました。

教育面では、大正時代に軍服を模した学生服が採用され、頭髪も坊主頭が標準的になりました。

時代が経つにつれ頭髪は自由化されていきましたが、スポーツ関係、ことに学生野球においては坊主頭の風習が根強く残っていくこととなり現在に至ります。

坊主頭のメリットとデメリット

チーム全員が坊主頭にするという風習には賛否両論がありながら、現在まで続いています。

批判はありながらも続けるに足る何かがあるということなのかもしれません。

坊主頭にすることには、「メリット」と「デメリット」が混在しているのではないでしょうか?この点について見ていきたいと思います。

メリット               

  • 帽子と坊主頭の相性がいい

頭髪を短くすることにより、頭部の蒸れを防止し清潔を保持したりかゆみを抑えるという効果があります。

  • シャンプーや整髪料の使用が少なくなる、必要がなくなる

坊主頭にすると、シャンプーは必然的に使用量が減ることになります。

なんなら、せっけんで頭も洗ってしまう人もいると思います。整髪料を使用するとしても、そんなにたくさん使う必要はなさそうですね。

  • 周囲の「期待」に応える

学生野球に求めるイメージも変わってきているとは言え、「野球部には坊主頭がふさわしい」と考える向きもまだまだあるようです。

そういう周囲からの無言の期待感に応える頭髪にすることにより、余計な雑音を気にすることなくプレーに取り組むことができます。

  • 頭髪を気にせず、プレーに集中できる

髪が長いと目にかかったりしますし、やっぱり髪型が気になります。

野球は帽子をかぶって行うスポーツですので、帽子に収まる髪型にすることで頭髪を気にせずプレーすることが可能です。

デメリット                   

  • 日焼けや擦過により頭皮を傷つけやすい

昔に比べ、日差しが強くなってきており肌への影響が懸念されます。

プレー中は帽子をかぶっていることが多いですが、坊主頭でない人と比べると日差しによるダメージが心配です。

また、頭皮があらわになっておりひっかき傷ができやすいので、感染症や化膿のリスクも高まります。

  • 坊主頭敬遠による部員数の伸び悩み

頭髪へのこだわりがある人はもちろん、特にこだわりがなくても「坊主頭だけはイヤ」という人も多いと思います。

本当は野球がやりたいけれど、坊主頭になることを回避するために他のスポーツを選択する、ということも少なくないようです。

実際に、埼玉県川口市では、坊主頭の強制を禁止するなどの方策で野球部員の増加を図っているようです。

坊主をやめて部員増えた 川口市が中学校の部活動で独自改革

https://news.livedoor.com/article/detail/16758949/

 

  • 意外とメンテナンスが必要

「一度坊主頭にしてしまえば、しばらくは切らずに済むからラクだろう」と思われるかもしれません。

しかし、坊主頭という髪型もこだわりだすと結構難しいものです。

中途半端に伸びた髪が気になると、こまめに切ったり刈ったりする必要がありかえって面倒くさいことになるかもしれません。

坊主頭に関する問題点                

このように、坊主頭にはメリットとデメリットの両面があります。では、大きく問題になってくるのはどんな点なのでしょうか?

  • 坊主頭が強制されること

いちばん問題があるとすれば、坊主頭を強制されることでしょう。

スポーツをする上で、頭髪があまりにも長いと支障が出ることもあります。その意味では、ある程度の制限を設ける必要はあるでしょう。

しかし、特定の髪型を一方的に押し付けられることは問題です。

日本国憲法第13条においても、「自己決定権」が保障されており、髪型や服装の自由が認められています。

憲法で保障されているのに、いろいろな外圧による強制力が働いて坊主頭しか認められない。

これは今の時代にそぐわないし、何より選手の自主性が育ちません

かつてのように、「野球一強」と言う時代ではなく、現在はスポーツにおける選択肢がたくさんあります。

坊主頭を強制されるような部活動に参加したいとは、なかなか思えないのではないでしょうか。

  • 同調圧力「皆がやっているから、自分もやる」

仮に坊主頭を強制されていない場合でも、先輩や同級生が皆坊主頭にしているなか、自分だけが好きな髪型で押し通す、というのはかなり勇気のいることです。

もし好きな髪型でいることを選択した場合、しごかれたり嫌がらせを受けたりするかもしれない、と心配するのはごく自然なことでしょう。

  • 思考停止「昔からやっているからやる」

「野球部に入っている生徒は坊主頭であるべき」という固定観念が、指導者だけでなく生徒やその周囲にもまだまだ根強く残っているようです。

それぞれが、「坊主頭にする必要があるのはなぜなのか?」をしっかりと考え、話し合い、

納得した上で取り決めたことであれば、坊主頭が部の規則となるのも問題ないでしょう。

そういった議論が尽くされず、以前からの風習と言うだけで続けてしまうのが問題なのです

まとめ

筆者は、「坊主頭にすること」そのものを問題視しているわけではありません

各生徒が個々人の判断により髪型を選べば良いわけで、その中に「坊主頭」という選択肢は当然入ってくると思います。

前述のとおり、坊主頭にするメリットと言うものも存在するわけですし。

今回は、高校野球における坊主頭とは何か、ということを考えてみました。

髪型がどうこうというよりも、野球に対する姿勢とか、プレーの内容に集中できる環境になるのがいちばんいいですね。

 

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