スポーツで上達するためには自主練習は欠かせないものです。
野球や卓球なら素振りや壁打ち、陸上なら走り込みや縄跳びなどの自主練習をしている人をよく見かけます。
では、ビリヤードではどうでしょうか。
マイキューを持っている人はいても、ビリヤード台が自宅にあるという人は少ないと思います。
練習の都度ビリヤード場に足を運ぶというのもコストがかかりますし、そもそも近所に手軽に通えるビリヤード場なんて無いのがほとんどです。
かといって自主練習を怠ってしまうと、せっかく身につけた技術もいつまでたっても定着しないままです。
果たして特殊な道具を必要とするビリヤードの自主練習は不可能なのでしょうか。
ここでは、道具やビリヤード場に頼らず自宅で上達できるおすすめの練習方法を紹介します。
ビリヤードの基本練習
まずはビリヤードをはじめる初心者にとって必ずマスターしたい基本となる動作を3つ挙げました。
- ブリッジ:ブリッジにはいくつか種類がありますが、まずは「スタンダード・ブリッジ」をマスターします。
- フォーム:不自然なフォームにならないよう、構え方をマスターします。
- ストローク:キューの握り方・振り方をマスターします。
自主練習に必要な道具の代替品
道具無しでできる練習方法とは言っても、ビリヤード台・キュー・ボールの代替品は最低限用意する必要があります。
- ビリヤード台(750 mm~800mm):同じくらいの高さのテーブル(勉強机などでもOK)
- キュー:なるべく長い棒(突っ張り棒など)
- ボール(直径56.5mm~57.2mm):ペットボトル(500ml)
上達できる自主練習の方法
それではビリヤード初心者にとって最も基本となる動作について、具体的な練習方法を紹介します。
「スタンダード・ブリッジ」の組み方
ブリッジとはキューの先を支えるもので、利き手とは反対の手で組むことになります。
- 手のひらを下に向ける。
- 親指を中指の第二関節にくっつけた状態でキューをのせる。
- 人差し指で包み込む。
初心者は親指と中指が離れやすいので、
絶対に離さないよう意識して慣れるまではなるべく日常的にブリッジを組んだ状態で過ごすことをおすすめします。
キューの握り方
次にキューの握り方をマスターします。曲げた中指と薬指の腹部分に軽くのせる感じで、親指と人差し指の間の水かきで握るイメージです。
その時心掛けることは、キューと手のひらの間に空間と作るようにしてください。
これらを簡潔にまとめると、中指と人差し指で支えて親指をそっと添える感じです。
フォームの確認【ミラードリル】
正面に置いた鏡を使ってフォーム・ストロークを確認します。
鏡が無ければスマホのインカメラ機能を使う方法でも良いでしょう。
スマホの場合は録画することができるのでより良いかも知れません。
常にフォームを確認しながら練習し、独特な癖を矯正していきます。
慣れてきた頃に変な癖が出やすいので、フォームの確認はくり返し行うことが大切です。
- 肘は落ちていないか。
- 上半身や頭部がぶれていないか。
- テイクバックが速すぎないか。
- ポーズなしてインパクトに移っていないか。
などのチェックを意識的に行うと良いでしょう。
ストロークの練習方法【ボトルドリル】
まずはストロークを定着させることが大事になってきます。
そのためにはキューをまっすぐに出して、手球の中心をきれいに撞くストロークを体に覚えさせるための練習をします。
500mlのペットボトルの口にまっすぐタップを入れる素振りの練習です。
まずテーブルの上にタオルなどを敷きその上にペットボトルの口を自分の方に向けた状態で置きます。
ボトルの口を手球に見立てて、キューがペットボトルに触れないように意識しながらキューを撞きます。
はじめはペットボトルの口にキューが入った状態からスタートしてもOK。
慣れてきたらペットボトルの口から少し離した状態での素振りをします。
最初はゆっくり、フォームを確認しながら撞き、慣れてきたらストロークを早く、力強く素振りするようにします。
肘から下の部分だけを振り子のように動かすイメージで、
キューをテーブル面に対して水平に出すことを意識してくり返し素振り練習をしてください。
- ゆっくり狙いをつけ、まっすぐに振りかぶって(テイクバック)
- 一旦静止しためを作る(ポーズ)
- 狙いの撞点をしっかりとらえた状態で、一気に撞く(ショット)
この動きができるようになれば実際に手球を撞くというステップに進んで良いでしょう。
イメージトレーニング
たかがイメージトレーニングと侮ってはいけません。
実は実践に迫るほどの効果が期待できるという研究結果があるほどの効果的な練習方法の1つなのです。
では具体的なイメージトレーニングの方法はというと、
トッププロの試合動画を見たり、プロが解説しているYouTubeを見たり、といったものがあります。
また、以下のことを意識しながらイメージトレーニングをすると、より効果的です。
- キューを握っている感覚をイメージする。
- 基本に忠実なストロークをイメージする。
- 手球が的球に当たるまでの道筋、当たった後の道筋をイメージする。
- ボールが当たる音もイメージする。
まとめ
ビリヤード場に行かなくても、道具が無くても自宅で上達する方法を紹介しました。
初心者のうちはビリヤード場で撞くことも恥ずかしく、できれば少しでも上達してからプレイしたいと思う人も多いと思います。
そんなときはまず自主練習からはじめましょう。
簡単な代替品さえ用意すれば、誰でも自宅で人知れず自主練習することができます。
家族や友達に内緒でビリヤードの腕を上げて、突然披露すれば周りに注目されること間違いなしです。
ぜひお試しください。