高校野球人気の秘密は応援歌?球場全体が盛り上がる理由とは

2020年、2021年は高校野球にとって、試練の年でした。

新型コロナウィルスが蔓延した影響により、2020年の高校野球は戦後初の中止となりました。

そして2021年の高校野球は、開催にこぎつけることはできたものの、無観客での開催でした。

この異例の2年間を経験して、高校野球の無い寂しさや、ブラスバンドと声援による応援歌が球場をいかに盛り上げているかという事が分かりました。

今回は、応援歌にスポットを当て、高校野球における応援歌の貢献度を紹介します。

応援歌の歴史について

実は高校野球のブラスバンドによる応援は、1915年の第一回大会から行われていました。

当時は、各学校のブラスバンドによる応援という形ではなく、音楽隊という部隊が別に存在し、各学校を応援していたとされています。

そこからさまざまな応援の形を変え、現在の応援歌の形が作られてきました。

現代の応援は、アルプススタンドで行われます。

多いスタイルとしては、応援団、野球部の控えメンバー、チアリーダー、そしてブラスバンド部といった応援部隊が団結して、

学校ごとの応援スタイルを演出します。

また、生徒がそれぞれ決まった色の服やボードで、学校のマークを表現する人文字を作る学校もあります。

かつてはPL学園の人文字が有名でした。

ここ数年の応援歌は、流行している楽曲やプロ野球の応援歌をアレンジするなど、各学校も新しい応援スタイルを積極的に取り入れています。

履正社高校の応援では、同校出身の山田哲人選手(ヤクルトスワローズ)の応援歌も演奏されています。

どのような種類の応援歌があるのか?

一口に応援歌といっても、学校ごとに応援歌の種類は異なります。

一番多いパターンである、選手ごとに応援歌を変える応援や、イニングごとに応援歌を変える応援、チャンス時に応援歌を変える応援など、様々なものがあります。

この応援の種類も、学校によってスタイルが異なるので、見ていて楽しいところです。

スタンドが一体となって盛り上がっている様子は、選手を力強く後押しします。

それでは、様々な高校の応援歌がある中で、チャンスの場面で特に盛り上がる応援というテーマで、代表的なチームを挙げます。

智辯和歌山高校

2021年、夏の甲子園の優勝校でもある智辯和歌山高校。この高校のチャンス時の応援歌はとても有名です。

「ジョック・ロック」、「アフリカン・シンフォニー」といった曲は、他のチームでも演奏される機会も増えてきていますが、

智辯和歌山高校の代名詞ともいえる応援です。

特に、ジョック・ロックは魔曲とも呼ばれ、この曲が始まると智辯和歌山に点が入ると言われています。

球場全体が後押しをする迫力のある応援です。マウンド上のピッチャーはまるでこの応援歌に飲み込まれてしまうように見えます。

2021年の優勝時には、ブラスバンド等の応援が禁止されたため、このジョック・ロックも録音されたものがスピーカーからが流れました。

やはり、球場全体の大声援と比べると、迫力は劣りますが、智辯和歌山ナインには力を与える応援であることは間違いないでしょう。

横浜高校

横浜高校は神奈川県の強豪高校です。2020年まで男子校だった横浜高校の応援は、迫力のある応援歌で有名です。

ブラスバンド、応援団、野球部のすべてが男子生徒だった時代、非常に力強い応援で選手を後押ししました。

横浜高校オリジナルの応援歌もあり、全国の高校野球ファンの間でも有名な応援となっています。

松坂大輔選手擁する1998年のチームが優勝した際には、選手と共に数々の逆転劇を演出したのは、この応援歌だったといっても過言ではないでしょう。

共学となった現在、女子生徒が入ったことで、横浜高校の応援がどのように変わっていくのか注目です。

佐賀北高校

佐賀北高校は、特段有名な応援歌があるという訳ではありませんが、2007年の夏の大会で優勝した際、

応援歌がとてつもない勢いで甲子園球場を飲み込んだことから、挙げさせてもらいます。

佐賀北高校は佐賀県の公立高校。佐賀県の公立高校が決勝戦までやってくること自体が奇跡と言われました。

そして決勝の相手は、強豪校である広島県の広陵高校

このような状況で、球場の多くの観客は佐賀北高校を後押しする声援を送っていました。

スコア0-4で広陵高校がリードしている8回、劣勢だった佐賀北高校の攻撃では、ランナーが出るたびにアルプスの応援歌が力を増し、

それに反応するように球場全体が手拍子をし、佐賀北高校を後押しします。

ついには、観客を味方につけた佐賀北高校に逆転の満塁ホームランが生まれるというドラマを生みました。

この試合は結局5-4で佐賀北高校が逆転し優勝しました。

当時の広陵高校のバッテリーは、現在プロ野球で活躍する野村投手(広島カープ)、小林選手(読売ジャイアンツ)だったにも関わらず、

球場の大声援が甲子園を飲み込んだという事が分かる試合でした。

ブラスバンド部の応援秘話

高校野球の応援歌に欠かせないのは、ブラスバンド部の存在です。そんなブラスバンド部のエピソードを紹介します。

ブラスバンド部は、野球部やサッカー部などの応援をすることがありますが、あくまでも本来はブラスバンド部としての大会で活躍することが目的です。

2019年の選抜大会、愛知県の東邦高校が甲子園に出場した際、ブラスバンド部はアメリカ遠征の日程が入っていたため、

甲子園で応援をすることができませんでした。

そんな時、助け舟を出したのが、大阪桐蔭高校のブラスバンド部です。東邦高校のブラスバンド部の代わりに、甲子園で演奏を行い、応援歌を奏でました。

この年は大阪桐蔭高校が甲子園の出場を逃していたため実現した、心温まるエピソードです。

ブラスバンドの応援が無ければ、全く応援の様相が変わってしまうところでしたが、

全日本吹奏楽コンクールでも活躍する大阪桐蔭高校のブラスバンド部の存在は、まさに最強の代打だったと言えます。

まとめ

高校野球の応援歌が球場全体を盛り上げるという事が分かりました。

各高校それぞれの応援歌があり、応援を作り上げるためには、応援団、野球部、ブラスバンドなどが協力が不可欠です。

まだ若い高校生の選手たちには、応援の力が何倍、何十倍になることがあります。

アルプススタンドからの応援が2020年、2021年と聞けなかったのが本当に残念ですが、

高校野球の主役たちを盛り立てる存在として応援歌が甲子園で奏でられる日が待ち遠しいです。

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