日本でも多くの人に親しまれている野球。
野球には、軟式野球と硬式野球の2種類があります。
しかし、何となく、ボールの硬さが違うのでは?と考えている人も多いのではないでしょうか。
実は、両者にはボールの硬さ以外にも違いがあるのです。
この記事では、そんな違いを深掘りしていきたいと思います。
軟式野球と硬式野球のボールの違い
まずは、使用するボールの違いについて見ていきましょう。
まず、読んで字のごとく、軟式ボールは硬式ボールより柔らかい素材でできています。
軟式ボールはゴムが原材料で、中には空気が入っています。
それに対し、硬式ボールは中にはコルクが入っています。
また、外側は革で覆われており、赤い糸で縫い合わされているのも特徴と言えるでしょう。
軟式ボールでは縫い目に模した溝が入れられていて、この溝を利用することで様々な球種の投げ分けが可能となります。
よく、硬式ボールの中には鉄球が入っていると勘違いされている人がいて、実際に硬式ボールはとても硬いです。
コルクであれだけの強度が出るのも驚きですが、もし人の頭に当たったりしてしまうと大変なので、取り扱いには注意したいものです。
軟式ボールと硬式ボールの重量ですが、15gの違いがあります。
実際にボールを持った感じより、重量の差がないなと感じられる人も多いでしょう。
ボール以外の用具の違い
軟式野球と硬式野球には、ボール以外の用具にも違いがあります。
グラブ
軟式野球のグラブは、比較的薄く、重量も軽くできています。
これに対して、硬式野球のグラブは分厚く、球の重さに負けないように重量も重く作られています。
また、軟式野球のグラブよりも耐久性があるのが特徴です。
日本では、中学生の時までは軟式野球をプレーしていたが、高校入学と同時に硬式野球に転向する場合も少なくないでしょう。
そんな時に、新たに硬式用のグラブを購入するべきか、という問題が生じることがあります。
これまでの説明を見る限りでは、軟式用のグラブを硬式野球プレー時に使用するのは安全面に問題があるのでは、と思われる人もいるでしょう。
しかし、実用性からはほとんど問題はありません。
高校入学と同時に硬式用のグラブを慌てて購入する方がリスキーだと言えるでしょう。
なぜなら、野球部でのポジションというのは割と流動的で、自分の希望するポジションからコンバートされることも少なくないからです。
ただ、前述のように、軟式のグラブは硬式用よりも柔らかく出来ている分、ローコストで、耐久性の面では劣ってしまいます。
しかし、安全性に問題はない以上、グラブの寿命を待ってから、硬式用のグラブを新たに購入する方が良いでしょう。
バット
それではバットの違いはどうでしょうか。
軟式野球では、金属製のバットが用いられます。
硬式野球でも、高校野球では金属製のバットが使われています。
プロ野球や、大学野球では木製のバットが使われているのは有名ですね。
プロ野球などで、木製バットが用いられる背景に関しては諸説ありますが、
一般的には、プロ選手が硬式ボールを金属製のバットで打球すると、飛距離が出過ぎるため、と言われています。
用具によって、打球の飛距離を伸ばすことはできますが、人間の筋力には限界があるので、
ホームランが量産されてしまい、ゲームバランスを損なうことが理由のようです。
プロ野球などを除いて、軟式野球も硬式野球も金属製のバットを使うのですが、両競技で使われるバットには、どのような違いがあるのでしょうか。
まず、軟式用のバットの特徴として、重量のレンジが広いことが挙げられます。
バッティングセンターに行ったことのある人であれば、ブースに備え付けのバットが置いてあるのを見たことがあるのではないでしょうか。
軽いもので650gから、重いものでは900gまでの開きがあります。
もちろん、重いバットでボールを打った方が飛距離は出ますが、それはスイングスピードがあってこそのもの。
筋力が伴わないのに、いたずらに重いバットを使っても効果はありません。
自分の筋力や技術に見合ったバットを選ぶことができるのが、軟式野球の利点とも言えるでしょう。
一般的に、初心者の人は軽いバットから始めた方が良いと言われています。
これに対し、硬式野球用のバットは基本的に900gを超えます。
これは、硬いボールに負けないように、バットの金属を厚くしていることに起因しています。
900g以上あるバットを、思った通りにスイングするのは至難の業です。
まだ体の出来上がっていない中学生以下のプレーヤーは、一部のリトルリーグなどを除いて、軟式野球をしていることも頷けます。
さて、それでは両競技のバットはお互いに流用可能なのでしょうか。
結論から言うと、硬式用バットを軟式野球で使うことは、ルール上問題ない場合もあるが、
それぞれのバットは使われるボールに適した素材で作られているため、あまりおすすめはできません。
硬式用バットで軟式ボールを打つと、インパクトが強くなりすぎる場合があるようです。
軟式用バットで硬式球を打つのは、安全性に問題があるのでやめた方が無難でしょう。
作戦・スピードなどの違い
硬式野球と軟式野球とでは、使用する用具に差があることを見てきました。
それでは、両者のルールに違いはあるのでしょうか。
結論から言うと、硬式野球と軟式野球のルールに差はありません。
実は、硬式・軟式の違いは日本独自のものなのです。
野球の本場と言えば、アメリカですが、アメリカでは小さい子供であっても、プレーし始めた頃から硬式のボールを使います。
日本がなぜ、硬式・軟式の差異を設けているかと言うと、それは子供の身体の成長に合わせるためなのです。
軟式ボールは硬式ボールに比べて小さく、重量も軽く扱いやすいので、身体の出来上がっていない高校生未満の子供が扱うのに適しています。
前述のように、硬式・軟式の別を問わず、ルール上は同じ野球なのですが、実際にプレーした際にどのような違いがあるかを紹介していきます。
ピッチング
硬式野球と軟式野球で差が出ることの1つに、ピッチングが挙げられます。
軟式のボールは硬式ボールを真似て作られており、コントロールによって微妙な変化を出せるのは硬式ボールの特徴です。
このため、硬式野球でのピッチングでは、軟式野球よりも変化球のキレを出すことができます。
硬式ボールは非常にデリケートなので、指先の僅かなかかりなどで、最初は単なるストレートボールを投げるのも難しいとされています。
逆に言えば、スライダーなど、直球とスピードはあまり変わらない変化球の真骨頂は、硬式野球でないと出しづらいとも言えるでしょう。
ボールバウンド
硬式野球と軟式野球では、ボールの跳ね方が異なります。
硬式ボールは硬く、跳ねにくいのが特徴ですが、軟式野球の中身は空気なので、とても良く跳ねます。
従って、特に守備の際の心構えを意図的に変える必要があります。
軟式野球をプレーしてきた選手にとっては、普段の位置でグラブを構えると、硬式野球においては上すぎる、ということも起こり得ます。
また、軟式ボールだとバウンド後のスピードも出ます。
高校球児が社会人になって草野球を始める際などには、思ったよりボールが跳ねるので注意が必要でしょう。
まとめ
硬式野球と軟式野球の違いを見てきました。
日本でも、プロを目指す子供たちはリトルリーグ時代から硬式でプレーする場合もあります。
硬式・軟式の違いは日本特有のものですが、初めて両競技に挑戦する際には、その違いをしっかりと理解してから始めるのが良いでしょう。