プロ野球や高校野球を見ていると、テレビの端にストライクやボールの数が表示されているのを見たことがありませんか?
これは、テレビに張り付いていなくてもどのような状況かが一目でわかり、とても便利なボールカウント。
今回はそのカウントボードの見方について詳しく解説していきます!
ボールカウントの見方
球場で野球観戦する人も、家で中継を見る人も、ボールカウントの見方さえわかれば楽しさが倍増します!
これさえわかれば試合の状況が瞬時にわかり、どちらのチームが有利なのか判断することができます。
初心者でもわかりやすく解説していきますので、是非参考にしてみてください♪
B・S・Oとは?
テレビの端に表示されているカウントボードをよく見ると、B・S・Oと縦に書いてありますね。
それぞれのアルファベットの右側に〇印がいくつか。
これがボールカウントをするカウントボードです!
S:ストライク
O:アウト
このようにボールやストライクの数を記録するもので、バッターが交代するごとにリセットされます。
Bの欄ではボールが何回宣告されたかがわかります。
Sの欄ではストライク判定の数、Oの欄はアウトの数を知ることができます。
例えばカウントボードが
S ●
O ●
このような場合、ツーボール、ツーストライク、ワンアウト、という状況であることがわかりますね。
現在のイニングにおいて、ピッチャーが受けた判定がボールが2度、ストライクが1度。
さらに現在アウトを1回取っているので、あと2回アウトを取れば先攻と後攻が交代となります。
それでは、そもそもボールやストライクとはどのような場合のことなのでしょうか。
ボール
ボールとはその名の通り、「ボール」判定を受けることをいいます。
ピッチャーが投げた球がストライクゾーンを通らなければボールとなります。
ストライクゾーンとは、ホームベースの上の空間、かつバッターの膝とみぞおち(肩とズボンの中間)の間の空間のことを指します。
この長方形の空間をストライクゾーンといい、ピッチャーが投げた球がストライクゾーンを通ったかどうかの判定は球審が下します。
球審とはバッターやキャッチャーの後ろで球を見極める審判で、テレビ中継でバッターが映し出される際に一緒に映りこんでいる審判のことです。
ストライク
ピッチャーが投げた球がストライクゾーンを通り、バッターがその球を見逃した場合ストライクとなります。
ストライクゾーンを通らないボール球でも、バッターがバットを振ればストライクとなります。
中継を見ていると、ストライクの中でも呼び方が何種類かあると感じたことがある方もいるかもしれません。
「内角低め」や「外角高め」、「インロー」や「アウトハイ」といった表現を聞いたことがありませんか?
ストライクゾーンは長方形を9個に区切って内側や外側、高めや低め、といった表現をすることがあります。
ストライクゾーンの中でも高めの場合をハイ、低めの場合をロー。
バッター寄りの球をインコース(内角)、バッターから遠い球をアウトコース(外角)と呼び分けています。
アウト
カウントボードの一番下に表示されているOの部分がアウトカウントです。
野球の試合は1回の表、1回の裏、2回表、2回裏といったように先攻と後攻に分かれてプレイします。
1回の表のことを先攻チームのイニング、1回裏のことを後攻チームのイニングと言いますが、
1回のイニングでアウトを3回取られると交代となります。
そのため、アウトカウントはとても重要です。
カウントボードの一番下のOの欄を見れば、あと何度のアウトで先攻と後攻が交代になるのかを瞬時に知ることができます。
フルカウント
スリーボール、ツーストライクのことをフルカウントといいます。
S ●●
O ●
フルカウントからの打者と投手の駆け引きは野球観戦の一番の醍醐味と言えるのではないでしょうか。
ピッチャーがボール球を投げれば四球(フォアボール)となり、バッターは1塁に進めます。
バッターがストライク球を見逃せば、ストライクとなりバッターが交代となります。
一般的にフルカウントの次の球のことを「勝負球」と呼び、フルカウントからが勝負となるのです。
野球は単に投げて打って走るという単純なゲームではなく、頭脳戦でもあり心理戦でもあるとても複雑なゲームなのです。
心理的なバッティングカウント
ボールカウントを見ると、打者と投手どちらが心理的に有利かを判断することができます。
バッターが有利な場面と、ピッチャーが有利な場面をご説明します。
バッター有利のカウント
S
O ●
ツーボールノーストライクの場合は打者が有利です。
スリーボールノーストライクの場合でも同様です。
ボールカウントが増えていけばいくほどピッチャーが追い詰められ、ストライクが増えるほどバッターが追い詰められていきます。
ストライクがまだ出ていない場合、バッターは心理的な余裕がありますが、
ピッチャーに関してはもうこれ以上ボール球を投げられないという焦りが生じます。
ピッチャー有利のカウント
S ●●
O ●
日本とアメリカの違い
日本とアメリカではボールカウントの表記が異なります。
日本語と英語なので読み方が違うのはもちろんのことですが、アナウンスだけではなく表記の方法も違うのです。
どちらも見やすく瞬時にゲーム状況が把握できるという点では共通していますが、その表記の違いについて解説していきます。
日本のボールカウント
日本で行われる野球の場合、球場のカウントボードやテレビで表示されるカウントボードは大体が●の個数で表示されます。
B・S・Oの文字の右側に丸がつきますね。
S ●
O ●
Bの横に●が2つの場合「ツーボール」、Sの●が1つの場合「ワンストライク」というように表されます。
視覚で直感的に攻防の状況が判断できるのでとても分かりやすいですね。
アメリカのボールカウント
アメリカではB・S・Oの右側、もしくは下側に算用数字で0~3までの数字が表示されます。
S 1
O 1
STRIKES 1
OUTS 1
球場によっては「B・S・O」ではなく「BALLS・STRIKES・OUTS」と略さずに表示しているところもあります。
日本のものとアメリカのものは表示が違いますが、どちらも意味は同じです。
どちらも見やすく、攻防の状況がすぐに判断できますね!
ボールカウント昔は「SBO」だった?!
投球カウントやカウントコールは現在はボールから始まりますが、以前はストライクから始まっていました。
現在はBSOの順ですが、かつてはSBOの順だったのです。
2010年ごろからBSO方式に切り替わっているので、小・中学生はもともとSBO方式だったことを知らないかもしれませんね。
BSO方式
国際的には昔からBSO方式がとられており、ボール・ストライクの順で読み上げられていました。
例えば2ボール1ストライクの場合、「two and one」もしくは「2-1」と表現されます。
日本でも現在はBSO方式を採用しているので、「ツーエンドワン」のように言いますね。
SBO方式
日本や韓国、台湾では長らくSBO方式をとっていました。
2ストライク1ボールのことを「ツーエンドワン」と呼びます。
しかし、国際的にはBSOの順のため「2-1」が2ボール1ストライクなのか、2ストライク1ボールなのかわかりづらく混乱が生じてしまいます。
国際大会に日本の選手が出場する機会が増えたため、日本のボールカウントのコールは国際基準に合わせられました。
当時は混乱を招きましたが、10年ほど経った今となってはスムーズですね。
まとめ
今回は野球のボールカウントの見方について解説しました!
カウントボードの見方がわかれば、野球初心者でも楽しく観戦ができるのではないでしょうか?
これから野球を見る際は、是非カウントボードを見てみてください!
日本のプロ野球だけではなく、メジャーリーグや海外の試合でどのようなボールカウントになっているのかを見てみるのも面白いですよ!