チームで行うスポーツにはキャプテンという存在が必ずいます。
少年野球にもキャプテンはいます。キャプテンという存在に憧れる子は多いと思います。
少年野球の監督やコーチなど指導する立場の人は、初めて対戦するチームは、最初にキャプテンが誰なのかを見ます。
キャプテンがどういう人なのかを見ることで、そのチームがどんなチームなのかがわかるからです。
少年野球でのキャプテン選びは大きなイベントのひとつです。
監督やコーチなどの指導者と少年野球のチームメイトとの橋渡しの役になり、またチームの先頭にたってチームをひっぱる立場なので誰にでもなれるというものではありません。
少年野球のチームのキャプテンは、新チームが動き出す5年生の秋から冬頃に選ばれます。
また、少年野球チームのキャプテンの背番号は10番というのは決まっています。
少年野球のキャプテンの選び方
少年野球のキャプテンを選ぶ方法は、チームによっていろいろちがいがあります。
1年間、キャプテンになった選手を中心としたチームでがんばっていくので、とても重要な決めごとです。
キャプテンはどのように決めるのでしょうか?
おもな選び方には監督の指名、監督をはじめとした指導者が話し合って決める、選手間での投票や話し合いなどがあります。
監督指名の場合、キャプテンは監督とチームの架け橋になる存在であり監督と連携をしっかりとりながら1年間チームをひっぱっていく必要があるということを考えてキャプテンが選ばれます。
キャプテンは背番号が10番なので、10番以外の背番号(たとえばエースナンバーなど)が欲しいと思っていてキャプテンになりたくないと言ってくる子もいます。
そういうタイプの子はワガママということでキャプテンを任されることはあまりないようです。
キャプテンに求められることとは?
キャプテンに選ばれる子ってどんなタイプでしょうか?
人望が厚い
少年野球はチームのスポーツなので、団体行動が多いです。
また、チームで何かを決めないといけないときもあります。
そんなときに監督は輪の中心にいるのは誰か?というのを見ます。
やたら前に出たがる子もいれば、引っ込み思案な子もいますがこれらの子はキャプテンには向いていないとジャッジされます。
ほかのだれよりも野球が大好きというオーラが出ている子、そして行動ができる子、そして一番にこどもたちの間で人望のある子がキャプテンに選ばれるタイプだといえます。
まじめに練習に取り組む子
一番に、練習を休まない子が必須条件です。
練習のはじまりはキャプテンの号令で、終わるのもキャプテンの号令です。
そのため、キャプテンがよく休む子だと全体の士気が高まりません。
キャプテンは練習中、連携プレーのときも率先して声だしをして中心的な役割をするので、こういう場面でも不可欠な存在です。
また、キャプテンを選ぶうえで、野球がうまいかどうかは重視はしません。
ただ、あまりにも技術がほかのチームメイトについていけない子だと周りの子がついてこないので選ばれないことが多いです。
これらのことをふまえて考えると、誰よりもしっかり練習に向き合い、誰よりも声をだし、誰よりも努力をする子・・
すなわち練習中にすべてにおいて全力でプレーする子が適任だと考える指導者が多いです。
「もっとうまくなりたい。」「もっと練習がしたい。」「もっと勝ちたい。」と技術の面でこういう気持ちを持っている子は努力することで野球もうまくなります。
また、全力で野球に取り組むことで姿勢はチームメイトからも慕われます。
そして、技術面ではないところでは、まわりの子に声をかけることができる。嫌なことを率先してやるといった意識レベルの高い子もキャプテンに選ばれやすいです。
性格の明るい子
多くの選手とコミュニケーションが取れたり、しっかり声をだせる子が望ましいです。
やさしさと強さを持っている子
少年野球をやっている子のなかで、強さをもっている子は何人かいます。
強さはキャプテンには必要な要素です。
ただ、強さだけではチームメイトがついてこなくなるときがあるのです。
「強さ」を「偉さ」と勘違いしてしまう子がよくいます。
たとえば、「何やってるんだよ!」「ちゃんとやれよ!」などいう子。
場合によってはそういうことを言うのもありだと思います。キャプテンの厳しいことばは場をひきしめます。
ただ、前提にそのキャプテンが「みんなオレのいうことを聞け!」と思っていたとしたら、それはチームメイトにも伝わります。
そういう場合は、まずはじめに「どういうチームにしたいか」をチームのみんなに意見を出してもらい、話し合うことが大切です。
そうやって、みんなの話を聞くことが少年野球のキャプテンにあってほしいと感じるやさしさです。
ただ、最初にチームをまとめなきゃという思いが強すぎるのもよくありません。
やさしさが先に出てしまい自分の意見を言わないで人の意見ばかりを採用する受け身のキャプテンになってしまうので、強さとやさしさのバランスがとても大切だと思います。
保護者たちのなかでも話題に
少年野球チームに所属している子の保護者のなかでもキャプテン決めは話題にあがります。
話題になる内容は、子供たちとは違います。
「あの子が頑張っているからキャプテンがいいんじゃない?」
「あの子はご両親ともに協力してくれるから、あの子がキャプテンになったらいいよね」
「あの子はいい子だし礼儀もしっかりしてるから、あの子がキャプテンになるかもね」
「あの子はいい子だけど、お母さんがキツイからあの子がキャプテンになったらちょっと嫌かも」
このように、態度や親を見て考えたり予想をたてたりしがちです。
少年野球は、子供がキャプテンになるとその親はチームの運営に積極的に参加し、協力することになります。
それを負担に感じている親は子供がキャプテンにならないように願っているということもあるようです。
また、苦手な保護者の子供がキャプテンになると、キャプテンの親の発言力も出てくることから、そういう子がキャプテンになることを嫌がる人もいます。
キャプテン選びは、子供だけでなく、保護者にとっても1大イベントということがわかりますね。
まとめ
キャプテンを見ればそのチームがどんなチームかがわかるほど、少年野球にとってキャプテンは重要な存在です。
キャプテンになった選手を中心としたチームで1年間がんばっていくので、少年野球におけるキャプテン選びは年に1度の大きなイベントです。
キャプテンを中心にみんなで一丸となって、いいチームづくりをしていきたいですね。