ビリヤードは相手と球を打ち合うことがなく、止まっているボールに手球を当て進めます。
単純なルールになっていて自分がミスするまで打ち続けられ、ミスすると相手に手玉を打つ権利は移動してしまいます。
つまり、ミスさえなければ、いつまでも自分の得点を伸ばすことができる特性を持っています。
このビリヤード競技を職業としている方がいます、どのくらい稼げるのか紹介しましょう。
ビリヤードとは
ビリヤードは、ラシャ布を張った石板をクッションで囲ったテーブルの上で、キューという長めの棒を使って球を動かしてプレイします。
キューで止まっている手玉を、他のボールに当てて、アクションをコントロールして競い合う競技です。
相手と直接触れ合って競わないため、体力の優劣や年齢による違いが出にくい競技になっています。
止まっている球をコントロールしていくだけの競技なので、プレッシャーに強い精神力や集中力が要求されます。
ビリヤード競技自体はキャロムとポケットに分かれおり使用用具に違いがあります。
日本のビリヤード界にプロはいるのか
日本におけるビリヤードの競技人口は、約4,500万人といわれています。
その中で、およそ300人~400人がプロとなります。
現在日本には、日本プロポケットビリヤード連盟、キャロムを行う日本プロビリヤード連盟他の団体があります。
日本でビリヤードのプロになるには
ビリヤードのプロになるには、ポケット競技なら日本プロポケットビリヤード連盟主催のプロテストを受けて、
プロのライセンスを取得しなければなりません。
実技試験は、ボーラード種目を3ゲームして、合格するには男子は630点以上、女子は420点以上が必要です。
筆記試験は、基礎知識や一般常識が出て合格には8割を正解する必要があります。
キャロム競技なら、日本プロビリヤード連盟にプロとして登録することが必要です。
他のプロの推薦を受けて役員会の承認を得ることでプロとして認定されます。
試験などは無く、代わりに実績と実力が要求されます。
賞金競技会とは
日本ビリヤード協会公認の大会ならば、賞金が得られます。
公認大会に出場するために、キュースポーツカードを取得しなければなりません。
カードの取得はプロ・アマチュアに関わらず誰でも可能ですが、年会費として2000円かかります。
ただ、日本国内には今、ビリヤードのプロリーグが無いので、プロでビリヤード競技会賞金だけで生きていくのは難しい現状です。
賞金競技での儲けは多いのか
海外大会は別にして、国内大会の賞金はさほど多くありません。
日本での最高峰の大会の全日本選手権大会でも、男子優勝賞金は300万円、女子優勝賞金は110万円でしかありません。
次に賞金が高いのがジャパンオープン大会で、男子優勝賞金が120万円、女子優勝賞金が40万円です。
ほかの大会もありますが、優勝賞金は数万円から50万円程度しか出ません。
したがって、賞金のみで生活は難しく、ビリヤード以外の仕事についているプロ選手が多くなっています。
ほかの儲けは
人気と実力がある有名選手なら、大会の賞金以外にスポンサーがついてスポンサー契約料をもらえます。
しかし、スポンサーがつくような選手は少数のみです。
プロのビリヤードプレイヤーの多くは、ビリヤードの店の経営をしたり、大手ビリヤード店で専属契約をしたりして生計を立てています。
他にもビリヤード講師をして、レッスン料により生活している選手が多いようです。
世界の大きな大会の賞金額とは
日本国内の大会と比べると賞金額が大きくなっています。
クウェートオープンやUSオープンは5万ドル、チャイナオープンは4万ドルとなっていて、賞金が稼げます。
賞金額が多いためか、海外のプロビリヤードプレーヤーの年収は1500万円程度と多くなっています。
世界のプロビリヤードの実力者の多い国は
世界のプロビリヤードでの実力者が多くいるのはアジア地域です。
特に台湾ではビリヤードが盛んになっていて、プロリーグも行われていて活躍しているプレイヤーは世界で通用する実力を持っています。
台湾のプロビリヤードプレーヤーのトップクラスの方は、年収が推定で年収2000万円以上になるそうです。
一般的に目立つビリヤード競技は
アーティスティックビリヤードと言う競技があります。
このアーティスティックビリヤードは、いわゆるトリックショットを使う競技です。
ポケットテーブルやキャロムテーブルで行われ、国内でもアーティスティックビリヤード選手権が開催されています。
ポケットテーブルでは複数の的球を一定の位置に置き、ワンショットで全ての的球をポケットインさせる技が多くなっています。
的球を決まった位置に置くのでセットボールともいわれている競技です。
キャロムテーブルでは、決まった位置に2個の的球と1個の手球を置き、
手球に鋭い回転をつけるショットを用い2つの的球に手球を当てる技術が競われます。
配置によって難易度が変わり、その難易度により得点が得られ、合計成功得点で優劣が決まります。
ビリヤードのプロの実力とは
ビリヤードプロならば、アーティスティックビリヤード競技で用いられる技を使って、私たちとは違うビリヤードの世界を見せてくれます。
それほどプロプレーヤーの実力は高いといえるでしょう。
プロの技を紹介
そんなプロビリーヤードプレーヤーの使う技をいくつか紹介します。
ジャンプショット | ボールをジャンプさせるショット |
マッセ | スピンをかけて球を曲げるショット |
キスショット | 的球を他のボールに当てることで、的球の方向を変えます |
キャノンショット | 手球を的球に当てて手球の方向を変えて、別のボールをポケットインさせます |
ビリヤードのプロの年棒
ビリヤード競技の国内大会の賞金は高額ではないので、国内のプロプレイヤーは賞金で稼げる額は少なくなっています。
国内のトップクラスの選手でも、年収にすると500万円から1000万円程度にしかなりません。
大会で稼げない選手では、年収が100万円程度にしかならなくなってしまいます。
どのくらい稼げるのか
国内の試合の賞金額が多くないので、国内のプロ選手がビリヤードの賞金だけでは生活していくのは難しいといえます。
ビリヤード場の経営や、別の職業についたりして年収を補っています。
それを加えても、国内ではトッププレイヤーでも年収600万円程度にしかならないといわれています。
しかし、世界のトッププレイヤーでは年収1500万円から2000万円程度稼げるので、かなり稼げるといえます。
まとめ
ビリヤード競技では、自分がミスしない限りショットを続けることができるため、技術が高ければトッププロになれます。
しかし、国内でのビリヤード競技会の賞金は高くないため、賞金だけで生活していくのは難しいとされています。
ビリヤードのプロとして生きていくには、技術的にも高いレベルが求められる海外で成功していくしかないといえます。
海外のトッププレーヤーになれれば、年収1500万円以上になるといわれています。