野球でボールを捕球するときに必要なグローブ。
国内外各社からいろんな種類のグローブが販売されているため、どのグローブにすればいいのか迷う人も多いでしょう。
そこで今回はプロ野球選手も愛用している選手が多い久保田スラッガーの特徴について紹介します。
久保田スラッガーとは
久保田スラッガー(正式には株式会社久保田運動具店)は1950年8月に大阪府大阪市北区で開業しました。
かつてはユニホームなども製造していましたが、最近は特にグローブの製造に最も力を注いで、
製造される全てのグローブが手作業で作られているというこだわりと高いクオリティを誇ります。
その高いクオリティからプロ野球選手は、バットやスパイクは違うメーカーでもグローブだけは久保田スラッガーを使っている選手も多いです。
2021年現在埼玉西武ライオンズの監督で現役時代にはゴールデングラブ賞を二塁手の歴代最多となる8度獲得している辻発彦さんは
現役時代に久保田スラッガーのグローブを愛用していました。
捕球面を広く使うためにグローブの小指のヒンジ部分に3本のヒモを入れる独特のヒモの通し方を辻発彦さんが要望。
辻発彦さんが要望したことから辻トジと呼ばれるようになり、辻発彦さんが使用した以降、
現在でもこの辻トジを使ったグローブはさまざまな選手が同じ形状のグローブを使用しています。
そんな久保田スラッガーは、最近では有名なグローブの型付けの方法として広まっている
新品の硬いグローブをお湯につけて柔らかくする湯もみ型付けを一番最初に取り入れた企業です。
2021年現在では東北楽天ゴールデンイーグルスの浅村栄斗選手、
中日ドラゴンズの京田陽太選手などがアドバイザリースタッフとして選ばれています。
主に内野を守る選手が久保田スラッガーのグローブを使用していることが多いですが、
過去には平成の怪物と称された松坂大輔投手など内野手以外でも使用している選手もいます。
現在もグローブの製造の他にバットやスパイクなど野球道具の製造もしていて、プ
ロ野球選手では横浜DeNAベイスターズの大和選手やオリックスバファローズの若月健矢捕手はバットを使用していることが確認できました。
久保田スラッガーの特徴
久保田スラッガーは他社のグローブなどと比較してどういったところが長けているでしょうか。
ここからは久保田スラッガーのグローブの特徴について紹介します。
購入時に湯もみ型付けをしてもらえる
グローブというものはもともと革製品で購入時には硬くてグローブが閉じられない、
ボールを捕球してもグローブがボールを弾いてしまうことが多々あります。
また弾かないようにボールをグローブの芯ではなく、あえてグローブのウェブ部分で捕球するようになることが多いです。
そうすることで久保田スラッガーがグローブのコンセプトとして掲げるグローブの真芯で捕球するといったコンセプトとは全く違った型、
いわゆるグローブのポケットができてしまいます。
そうなるとグローブとしての本来の使い方とは異なり、せっかく良いグローブを購入したとしても台無しになってしまう恐れがあります。
そこで久保田スラッガーが独自で編み出した湯もみ型付け。
手順は
- 購入した直後、お湯にグローブを浸す
- 革の繊維を柔らかくした状態で揉みほぐす
- 揉みほぐされて柔らかくなったグローブに捕球する位置に向かってハンマーを叩く
- ボールを捕球した際に弾くことがないようにグローブのポケットを作る
- 形を整え、乾燥させる
- 乾燥が終わったら再度蒸気でグローブを柔らかくする
- ②〜⑥を2〜3回繰り返す
- 完成
これらの工程をすることで、使い始めから柔らかい状態で使えることによって変な型になりにくく、
しっかりとグローブの真芯でボールを捕球しても弾くことがなく、安心して使えます。
ただメリットばかりではなく、グローブ自体の耐久性が落ちてしまうことがデメリットとして挙げられています。
しかしグローブの手入れをしっかりとできる人であれば長持ちさせることが可能です。
グローブが軽い
一般的なグローブの重さは守備位置別のグローブにもよりますが、550グラム〜600グラムまでが平均的なグローブの重さといわれています。
しかし、久保田スラッガーのグローブの重さは480グラム〜500グラムあたりのグローブが多いです。
グローブが軽いことで早い打球やイレギュラーなバウンドがきたとしても即時に反応することができやすくなります。
手のひら捕球で素早く送球できる
内野手であればボテボテのゴロやダブルプレーを取りにいくときなど捕球してから素早く送球することが求められる場面が訪れるでしょう。
もちろん普通にグローブの芯で捕球してから送球することが当たり前ですが、
久保田スラッガーのグローブでは手のひらに近い場所で捕球し送球する手のひら捕球を提唱しています。
内野手用のグローブはウェブ部分の少し下あたりと手のひらの2ヶ所にポケットができるように設計されているため、
内野手で打球を処理して素早く送球する動作に移ることができます。
革が柔らかく自分に合った型を作ることができる
久保田スラッガーのグローブの革は他社のグローブの革と比較して、柔らかい革になっているグローブが大半です。
革が柔らかいと一見ダメなのではないかと思われる人もいるかもしれませんが、
革が柔らかければ指一本一本を自由に動かせるかの如く変幻自在に動かすことができます。
まるでグローブをつけていない、素手に近い感覚は他社のグローブでは経験できないでしょう。
特にショートやセカンドは正確な捕球と素早い送球が求められることが多いため、
久保田スラッガーのグローブであればそれを実現することができるようになります。
ラベルの刺繍が豊富
グローブは一般的には各社それぞれ決められたロゴのラベルが入っているのが基本ですが、久保田スラッガーは違います。
久保田スラッガーはsluggerと入っているのを基本として星柄やチェック柄、シンプルな文字だけなどラベルの種類が豊富です。
また、自分が気に入ったラベルがあれば、別途料金は掛かりますが、そのラベルに変更することもできます。
ラベルによってグローブの雰囲気なども違ってくるため、自分に合ったラベルに変更できるといった他社にはない魅力があります。
自分好みのグローブデザインをオーダーすることができる
久保田スラッガーはスポーツ量販店やネットショッピングなどでもグローブの取り扱いはありますが、
デザインがあまり気に入らないと思われる人もいるかもしれません。
そんな人に向けて久保田スラッガーはグローブをオーダーで作ってもらうことができます。
自分で決められるポイントは
- 基本モデルの選択
- 右投げ、左投げ
- グローブの大きさ
- グローブ自体の色
- ウェブの形
- グローブのヒモの色
- 手のひらのヒモの編み方の形
- 人差し指の位置の形状
- ラベルの選択
- 好きな文字などの刺繍
- 湯もみ型付けの有無
などこれら以外にもまだ決められる点はありますが、世界に1つだけの自分オリジナルのグローブを作ってもらうことができます。
また、店舗でオーダーすることもできますが、ネットからでもオーダーが可能です。
まとめ
ここまで久保田スラッガーのグローブの特徴について紹介してきました。
グローブが重たいと感じる人、特に内野手を守ることが多い人には久保田スラッガーをおすすめします。
そして個性を出したいという人であればグローブをオーダーして
自分オリジナルのデザインのグローブを使えばモチベーションも上がることでしょう。